第162回 たち吉meetsたんす屋
 

老舗たち吉の暖簾の下に着物生地コースター
着物と焼物がコラボして和的生活を提案

エキミセに浅草5店目誕生

2月1日土曜日、浅草で5店舗目のたんす屋が誕生した。従来は、浅草1丁目の路面に4店舗のたんす屋が存在していた。浅草の1号店は観音通りにある浅草店、2号店は梅園前店、3号店は新仲見世店、4号店は浅草公会堂前店である。

すべて直営店としてオープンしたが、この2年半で4店舗全店をFC化した。お陰様で本当にどの店も良く売れており、いかに浅草の土地にたんす屋が合っているかを証明してくれている。

5号店は路面店ではなく、東武浅草駅の商業ビル「EKIMISE」7階に出店した。実はこのスペースは京都の焼物の老舗「たち吉」のショップであった。たち吉が退店を決めているので、その後に入店しないかとのお話しを頂いていた。

見に行くと約20坪のスペースで、たんす屋としては少し広すぎると感じていた。そのように考えている間に、この話は一旦、流れてしまった。いかにも残念だなと考えている時に、私の中にひとつのアイデアが浮かんだ。それはたち吉の退店した後に、たんす屋が出店するのではなく、たち吉に残って頂きながら、たんす屋が出店するのはどうだろう、という考えである。

早速、運営している東武鉄道さんに私の考えをお伝えしたところ、たち吉さんの担当者と東武鉄道さんが弊社に一緒に来られた。私は着物と焼物が一体になって和的生活を提案するショップを作る事を両者に熱く語った。

結果として、すでに1月末日でたち吉の退店は決まっていたが、2月からたち吉の商材を残しながら、たんす屋が出店する事が決まった。

ショップのコンセプトは私が考えた。『たち吉がたんす屋に出会った。きものがやきものに出会った。ここから始まる和的生活。たち吉meetsたんす屋』。

昨年、和食がユネスコの世界無形文化遺産に登録された。私は以前より、次は和服がユネスコの世界遺産の登録を目指したいと考えている。
 

茶腕販売の為にオリジナル米開発

『たち吉meetsたんす屋』は、和的生活をイメージさせるライフスタイル提案型ショップである。たち吉は創業260年の京都の老舗であるが、弊社のこの提案を前向きに受け入れてくれた。非常に嬉しく感じたので、1月の最終週に京都へ、たち吉の岡田社長にお会いしに行ってきた。

初めてお会いした社長は、第14代目という事だったが、37才と大変お若い社長であった。京都の老舗だが、先代が東京店長時代に東京で産まれ、東京で育たれ、数年前に京都に行かれたので、京都弁が喋れない江戸っ子であった。

若社長はイノベーターで、具体的にはご飯茶腕の販売の際に精米業者に何度も通い、たち吉のオリジナル米を開発されたそうである。この考えの基本にも、物を売るだけではなく、美味しいご飯を食べるという事を提案するストーリーが感じられる。私とは22才の年齢差があるが、とても共感を受けた。創業260年の焼物屋と、創業90年のきもの屋がコラボして、新しい顧客創造ができるショップを目指したいと考えている。
 

初日売上げ21万円上々スタート

2月1日の初日、お買い上げ人数54人、売上げ21万円と上々のスタートを切った。
 
お店の作りは、店頭は以前と同じ様にたち吉の暖簾を下げ、湯呑みや茶腕、お箸が置かれている。そしてその下には帯地や着物生地で作ったテーブルライナーやコースター、ランチョンマットが敷いてある。後方半分には着物や帯が陳列してある。売上げの30%がたち吉商材で70%がたんす屋であった。たち吉の商材がきもの屋の敷居を取り払ってくれた様に感じた。
 
たんす屋のスタッフ手帳の最初のページには「我々のクレド」が書いてある。それは"私達たんす屋は日本へ回帰する時代をリードし、本物の時代、日本の世紀到来の一翼を担い続ける事を誓います"というものであるが、まさにこの『たち吉meetsたんす屋』は、日本へ回帰する時代をリードしていく為のシンボリックな店舗になってくれる事を大いに期待している。そしてその先には2つの可能性を見込んでいる。
 
1つ目は、たち吉が従来出店していない商業施設へ、この業態を持ち込んで出店することだ。2つ目は、全国津々浦々の百貨店に 60店舗余りを出店しているたち吉のお店とアライアンスを組んで、主に地方百貨店をこの業態へと転換していくことである。
 

ゆくゆくはソラマチに出店を

これらのポテンシャルを現実のものにする為には、先ずは浅草「EKIMISE」、1号店『たち吉meetsたんす屋』に磨きをかけ、デベロッパーである東武鉄道さんに高い評価を頂き、その先にある東京スカイツリーのソラマチに出店する事がポイントになると考えている。着物と焼物が相乗効果を生み出し、ここから多くのお客様の和的生活を応援できれば素晴らしい事だと考えているが、いかがでしょうか?

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