第169回 夏に強いたんす屋実現へ
 

夏のみ既存店を浴衣100%の店に
来シーズンは浴衣を10億円売る!

今シーズンの浴衣販売は、3.5億円と前年実績を1.4億円上回り、前年比167%と大きく成長する事ができた。実は目標は5億円だったので、目標比は70%に留まった。

しかし、浴衣に関して多くの事を学んだ。浴衣は期間が6月〜8月にほぼ限定されてお り、更に対象客がF1世代(20〜34才の女性)に約80%が集中している。つまり、期間と対象客が明確で集中しているので、作戦が練りやすいアイテムと言えるであろう。

そこで来シーズンは、一気に浴衣を10億円売る事に挑戦しようと考えた。その為にすでに8月28日、2015年浴衣プロジェクトのキックオフミーティングをおこなった。

浴衣販売で成人式名簿も獲得

しかし、10億円は今年実績の3倍近い大きな数字で、従来の思考回路の延長には決して出て来ない目標である。私はこの目標を3つの意義から必要づけたいと考えた。

一つ目は、5月決算の弊社にとって、第二四半期は6月〜8月であるが、以前は暑くて着物や帯が売れづらいため売上げが上がらず、毎期、大変厳しいスタートを強いられていた。つまり、夏に弱いたんす屋であった。

それを一昨年から浴衣を戦略的に扱う事で、第一四半期の売上げを、この3年間で146%と大きく伸ばす事が出来た。この勢いに乗って、一気に夏に強いたんす屋を実現したいと考えている。

二つ目は、浴衣ほど着物デビューにふさわしいアイテムは他にない。私達は、浴衣をサマーカジュアル着物、つまり夏場の普段着物と位置づけて、浴衣を購入して頂いたお客様は、すでにたんす屋で着物デビューして頂いたと捉えている。すなわち、浴衣を強化する事は、夏場にしっかりと顧客創造をする事に繋がるのである。

三つ目は、浴衣を購入頂くお客様の中には、来年、または再来年に成人式を迎える女性が多く含まれているので、成人式の振袖対象名簿を、しっかり獲得出来る事である。

10億円の浴衣販売は、お買上げ客単価が約1万円なので、10万人に浴衣を販売する事になる。推定ではこの内、約10%の1万人が来年か再来年に成人式を迎える女性となる。この方々の名簿を頂ければ、振袖レンタルと販売に非常に有効なデータベースとなる。
 

既存店売上げを倍にする

さて、意義と大義が明確になった次は、目標達成を可能にする為の具体的な戦略だ。

今期の3.5億円は、既存店の約100店舗で、6月〜8月の3ヵ月間平均250万円を売って2.5億円。これと 約40日間の催事「サマーショップゆかたバザール」を約30ヵ所で開催して1億円。こちらは一催事平均売上334万円であった。

これを踏まえて、来シーズン10億円を目指す為に、まず既存店100店舗での売上げを倍の500万円にする事で5億円をつくる。

これを実現する為のポイントは、既存店を7月1日〜8月10日の40日間、浴衣100%のお店「サマーショップゆかたバザール」に特化する事で、催事の平均売上350万円と同じにする事だ。そして、残りの52日間で、昨年の平均を少し上回って売れば、150万円が見えてきて、合計500万円となる。

この浴衣に100%特化する作戦は、今年下北沢店で期せずして実験できた。店舗面積が広くなり、賃料が下がる物件が見つかったので、150m程度離れた場所に移転を決めた。しかし、既存店の契約上、2ヵ月間、2店舗を並行して開くことになり、苦肉の策で、旧店舗を「サマーショップゆかたバザール」にして100%浴衣に特化し、7月8月の2ヵ月間営業したところ、前年比150%の売上げになった。

前年同期間の浴衣販売比率が約50%だった事を考えると、浴衣に特化する事で浴衣は3倍売れた事になる。
 

都内の催事出店が売上最大の鍵

次に「サマーショップゆかたバザール」の催事だが、来シーズンは500万円売れる催事を、100店舗オープンする事を目指す。その内訳を、50店は都内、20店は横浜・千葉 ・埼玉、つまり70店を一都三県に集中し、20店を京阪神、そして残り10店を地方の札幌・仙台・名古屋・博多に集中することにした。
 
理由は2つあり、まずローカルは、我々の得意な駅前立地ではイオン等の大型施設に負ける事が多くある事。次に集中する事で人材と商材の効率的配分が容易な点がある。

中でも都内50店舗が最大の鍵を握る。ポイントは今年の成功例だ。東のソラマチ、西の梅田阪急エキナカである。前者は56日間で1350万円、後者は27日間で800万円の売上げである。つまり、視認性が高く、人通りの多い場所に浴衣のハイシーズン40日間出店すれば、500万円は充分に狙える。

具体的には山手線の29駅である。更に山手線の内側・外側にも、山手線の駅に匹敵するロケーションが20〜30はあるであろう。

これら商業施設を今からノミネートして、1月のSCショーにお招きするのである。そして2014年の成功例と、本年のウルトラ集客(第161回参照)から学んで更に効率アップした超ウルトラ集客で、3月から4月までに100の浴衣催事が受注できれば、平均500万円で5億円、既存店と合わせて10億円が見えてくる。

ぜひ浴衣を超得意アイテムに仕上げて、毎年夏が来るのが楽しみな会社にぜい変したいと強く願っている。
 

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