第174回 ハードオフとのシナジーを模索
 

オフハウスとアライアンスが組めれば
売上30億円増も実現可能に!?

ハードオフが3番目の株主に

昨年12月15日に弊社の株式2万株を、ベンチャーキャピタルからハードオフが取得された。これによりハードオフは、東京山喜の発行済株式総数の11・09%を保有する3番目の株主になった。

ハードオフの同日のプレスリリースによると、その取得目的は、「リユース業における圧倒的なリーディングカンパニーを目指す当社が、今回、着物リユースにおける日本最大手の同社の発行済株式総数の11・09%を取得することにより相互協力関係を構築しシナジー効果の発揮による企業価値向上に努めてまいります」と記されていた。

そもそも今回のハードオフの弊社株式取得は、ベンチャーキャピタル(VC)からのリクエストがきっかけだ。VCのファンドの期限が来るので、VC保有の株式2万株のイグジッド(投資した資金を回収する方法)を求めてこられた。色々な選択肢があったが、熟慮の結果ハードオフの山本社長にお願いに上がる事に決めた。理由はリユース業界のリーディングカンパニーを目指しておられる同社は、同時にフランチャイズビジネスを成長の原動力にされているからだ。

ご存知の方も多いと思うが、現在山本社長は日本リユース業協会の会長をされている。弊社も三年ほど前に山本社長にお誘い頂き、同協会の正会員にさせて頂いた。更に昨年は、日本フランチャイズ協会(JFA)にもお誘い頂き、入会させて頂いた。また山本社長は、一昨年からはJ FAの会長も兼務されている。

山本社長は自ら創業したハードオフを、卓越した経営手腕で短期間にジャスダックから一部上場企業に育てあげ、現在成長力と収益力で同業他社の追従を許さない状況である。弊社も着物業界において、リユースビジネスとフランチャイズビジネスを両翼に着物マーケットのリーディングカンパニーを目指している。 

株式を同社に保有して頂く事で、一つは、ハードオフのビジネスモデルを大いに学び弊社の経営に活かしたいと考えている。二つ目は、同社のプレスリリースにもあった様に相互協力関係を構築しシナジーを発揮したいと考えている。

オフハウス全店で着物買取の訴求を 

これらの自的を実現すべく、両社で2月4日に双方の経営陣が参加してキックオフミーティングをハードオフの東京オフィスで開いた。

弊社からは、社長の私、白井常務、取締役商品部長の軸丸、取締役営業部長の中村、そして、監査役の内田の5名が参加した。弊社の全役員である。ハードオフ側は、山本社長、山本常務、西村氏、志賀氏、笹川氏の5名が参加された。

これに先立ち、弊社は千葉県にある2店舗のオフハウス、千葉美浜店と富里インター店を見学した。一方、ハードオフのメンバーには、たんす屋の新潟店と浅草店をあらかじめ見学して頂いた。 

私が最も有効に感じたシナジーは、買取である。約300店舗あるオフハウスで、今まで以上に着物と帯の買取を訴求して頂ければ素晴らしいシナジーが見込める。

現在、たんす屋での年間買取が約50万点、販売金額は、上代ベースで約20億円。一方オフハウスの着物年間買取が約18万点、推定売上が約3億円である。1点の平均単価は、たんす屋が4000円で、オフハウスが1667円だ。 

これの差は、ひとつ目はたんす屋は50万点全てを丸洗い、殺菌、抗菌、消臭加工をし、更に検針、プレス加工をしてから売値を付けている点。二つ目は、たんす屋は全て接客をしての販売であり、オフハウスの場合はほとんどがセルフ販売である点と推測される。 双方にこの様なビジネスモデルの差異があることは、素晴らしいことである。
 

新たな商圏に300の売買拠点

更に、出店戦略が全く異なり、たんす屋の119店舗とハードオ フの792店舗は、ほとんどと言ってよいほどかぶらない。つまり、たんす屋がオフハウスの約300店舗とアライアンスを組むとすれば、全く新たな商圏と全く新たな立地に300ヵ所の買取拠点と販売拠点を持つことになる。 
 
一店舗で年間売上が1000万円としても300店舗あれば、なんと30億円になるのである。すごい数学であるが充分に実現可能な数学と思う。 

大切な問題は、どの様にたんす屋とオフハウスがアライアンスを組むかと言う事である。いくつかの可能性があるが、一つ目はたんす屋がオフハウスにインショップさせて頂き、売上歩合か固定家賃で賃料支払いをする方法である。 

幸いたんす屋はミニマム5坪、通常でも10坪あればショップが出来る。先ずは、オフハウスの直営店舗で首都圏に立地する標準店舗で実験をしてみようと言うところまでは、コンセンサスが取れた。 

私の戦略は、いつも1点突破全面拡大である。小さくても良いのでひとつの成功事例を作る事に全力を集中するのである。それを持って全面拡大を目指すのだ。 

たんす屋と、ハードオフのアライアンスが、素晴らしいシナジーを生んで、双方の企業価値を高めてくれる事を願ってやまない。

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