国の音頭で和装振興の協議はじまる
業界人は年間40回きものを着よう!

着物でイベントに参加する新入社員

 11月16日に経済産業省が、第一回和装振興協議会を計画している(11月6日現在)。これは、今年1月に始まり6月16日にその成果を発表した、和装振興研究会の後を引き継ぐものと理解している。
 お国が音頭をとって和装振興を協議しょうと考えていてくれる事を嬉しく思っている。と同時に、お国に和装振興を協議してもらわいといけない事態にまで和装市場が凋落した事実に、和装事業に携わる一人として情けなく自省の念に駆られる。
 過日、経済産業省の方から、和装振興協議会の委員就任要請を頂き、快諾させて頂いた。微力ながらも和装振興のお役に立ちたいとの思いと、一個人、一企業では成し得ない和装振興の為の具体的施策を、お国の力もお借りし具現化したいとの思いで受けさせて頂いた。
 以前、このコラムの第179回で、和装振興研究会に私の考える和装振興の為の具体的施策を4つ書いた。それは既に経済産業省に伝えてあるので、今回は和装振興研究会が6 月に発表した報告書を受けて、更なる具体的施策をご提案したいと考えている。

霞ヶ関お役人の着物着用に大賛成

 報告書には、着物の日を設定し、着物業界にとどまらず霞ヶ関のお役人も着物を着る様にしてはいかがだろうか、とのご提案があった。良い考えで着物屋としてはもろ手を挙げて大賛成である。
 私個人に関して言えば、年間着物着用日は約300日だ。仕事の時はここ15年間100 %着物である。それ以前は着物以外にアパレル、ジュエリ-、子供服も商っていて、着物の専業ではなかったのでス-ツだった。因みに先月10月22日に日本リユース業協会の富士山清掃に参加した時はカジュアルな洋服だったが、一緒に参加した新入社員14名は全員社長の洋服姿を初めて目にした。
 私の考えは、着物の業界人が行政や政治に手を差し伸べていただく為には、先ず自らが着物のプロモーションに全力で取り組むべきと思う。その為に"年に一回、着物の日に着物を着ましょう"ではあまりにも情けない話である。
 私は着物業界が一体となって、作り手から売り手まで取組める具体的施策の提案を考えている。それは「5のつく日は呉服の日、業界人はきものを着よう!!!」キャンペーンである。毎月5のつく日は、5日、15日、25 日と三日間ある。つまり年間36回ある。更にこれにプラスして元旦、5月29日(呉服の日)、7月7日(浴衣の日)、11月15日(従来からの着物の日)の4回をプラスして40回。ただし11月15日は重複するので、実際は39日を呉服業界人の着物の日に制定。そして応援団の方々には年3回、元旦、7月7日、11月15 日に着用をお願いしてはいかがだろうか。
 1年に39回着物を着用しようと考えると、袷の着物、単衣の着物、盛夏の着物、浴衣、更には冬場の防寒コート等も含めて相当の揃えが必要になる。更にはそれらの着物の虫干しや丸洗いと言ったメンテナンスが恒常的に必要になる。呉服業界人は自らこれらの事を体験する事で、初めてお客様目線に立ったサービスや商品の開発、改良、創意工夫が生まれるのではないだろうか。

協議会は呉服業界のリ-ダーがズラリ

 幸いなるかな、今回の和装振興協議会の委員候補として、友禅業界の代表、織物業界の代表、生糸業界の代表、メ-カ-の代表、呉服問屋の代表、呉服専門店の代表、百貨店の代表、着付け業界の代表と、バランス良く呉服業界の川上から川下まで全てを網羅している。私の知るかぎり、これだけの業界のあらゆる段階のリーダーが一堂に会する機会はこれまでなかったと思う。
 更にこれらのメンバーに加えて、学術面から、文化面から、芸能面から、海外の視点からリーダー的存在にご参加頂けるようだ。
 今回の和装振興協議会の委員候補案を見ても、経済産業省の意気込みが伝わってくる。この協議会の発足をっきかけに、2020東京オリンピック開催を一つのテコにして、和装振興を現実のものにしたいと強く願っている。
 そのなかで、私だけが着物のどこかの団体代表と言う肩書きがない。そういえば過日、秘書から経済産業省の方から、リサイクル着物の業界団体はありますか、との質問があった事を思い出した。リサイクル着物の業界団体は存在しないのでその旨回答した。そう考えると、私はリサイクル着物業界の代表としてお呼びがかかったのかと腑に落ちた。
 実際箪笥の中には推定8億点もの着物や帯が眠っている。そしてそれらの約90%が箪笥の肥しの状態である。新品の着物が150万点、帯が150万本、合計で300万点しか生産されていない現在、和装振興を実現する為に7億点を超える箪笥の肥しの活用は無視できるものではない。
 リユース着物の断トツのリーディングカンパニーとして、この度の和装振興協議会で貢献できるポテンシャルは決して少なくないと改めて実感しているが、いかがだろうか。

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