第184回 ネット集客
 

ネット広告で催事売上1.5倍に
Web申し込みで住所やメアドを獲得

売上増だけでなく顧客情報も蓄積

たんす屋は東京で年4回、大阪で同じく4回本部催事を開催している。そしてこれ以外に百貨店で約100回の催事を開催している。因みにこれらの催事は、全体売上げの約四分の一を占める重要な役割を担っている。

従来の催事の集客はDM、新聞広告、交通広告が主体であった。しかし新聞広告の効果が、除々に減少してきている。そこで何か新たな広告媒体を模索していたところ、ネット広告の会社から強力な営業を受け、11月の東京の本部催事で試す事にした。

先ずその結果から言うと、一定の効果があった。昨年は「本決算エキサイティングバザール」のタイトルで、11月20日から23日まで4日間、有楽町の東京交通会館で開催し、7800万円の売上があった。本年は、11月19日から23日までと日程を1日延長したので、同条件の比較は出来ないが、今年の売上は1億1700万円で昨年比150%であった。開催期間が4日から5日になり、開催時間が125%だったので、7800万円が9750万円に伸びる事は想定内だったが、更にそこから120%の1億1700万円は嬉しい結果だった。 

その中でネットが明確な効果をあげてくれた。具体的にはネットから来場されたお客様のお買上は1180万円で、全体売上に占める割合は約10%強だった。しかしよく分析すると、それ以外にも大きな影響が見えてくる。 

まず19日は内見会として一般には情報を開示せず、お得意様だけの優待日にした。当然ながらネットにもこの日は開示していない。この日の売上が2862万円だった。これを全体の1億1700万円から差引くと8838万円になり、昨年の同日4日間の7800万円と比較するとプラス1038万円となる。 

つまり本番4日間の売上の伸びは、全てネット集客に依存していたと言っても過言ではないのである。

更に新聞の告知と違い、ネットから来場申し込み頂いた全てのお客様のメールアドレスと約50%のお客様のご住所を入手できた。つまり、次回催事のご案内が確実に出来るのである。これは繰返し広告をする事で、お客様情報が蓄積されると言う事である。ここが、同じ広告を同じ新聞に打ち続けると効果が減少する新聞広告と大いに違う点である。

2千万回表示し774名申し込み

今回のネット広告の概要を少し説明する。具体的にはヤフー、グーグル、フェイスブックにたんす屋の「大決算エキサイティングバザール」の広告見出しが表示される。表示される事での課金はないが、その広告見出しをクリックした時点で課金される。クリックすると、たんす屋の「大決算エキサイティングバザール」の詳細広告が見られ、そこから申し込みをすると催事会場で使える1000円のクーポンが送られて来る。さらに住所を打ち込めば、たんす屋からDMも送られて来る仕組みである。 

今回の催事では10月22日から11月22日までの32日間でヤフー、グーグル、フェイスブックになんと約2000万回たんす屋の催事広告見出しが表示されたそうである。これは誰にでも表示される訳ではなく、こちらが指定したワードを検索した人を追いかけて表示される。具体的に指定したワードは、たんす屋、着物、リサイクル着物、振袖、振袖レンタル、卒業袴レンタルなどである。私はこれらのワードを頻繁にクリックするので、この一ヵ月間、自社の広告に追いかけられ続けた。 

2000万回の表示で、クリックされた回数は約3万回であった。0・15%である。更にこの3万回からのコンバージョン、つまりお申し込みは774名。2・58%である。 

そして実際に今回本部催事受付で、ネット広告からの来場を確認できたのは、実は295組であった。お申し込みに対する来場率は38%とあまり高くなかった。しかし、クーポンを使ってのお買上は332名と来場組数を上回り、更にお買上客単価も平均を上回った。これらの数字をどの様に捉えていくかが、これからの問題である。

一つ言える事は、今回かけたコストに対する売上は新聞広告の1・58倍であった。これだけの比較だと、あまり大きい違いとは言えない。しかし、たんす屋の催事ご案内から申し込み頂いた774名の名簿獲得は新聞では出来ない。これは顧客情報の蓄積である。 

更に次回は、大手有名百貨店で行われるたんす屋催事に、このネット広告を試してみようと思っている。これはダブルブランドによる相乗効果の期待である。つまりたんす屋の知名度は、着物好きの方々の間では相当高いと自負しているが、一般的には残念ながらまだまだ低い。一方都内の手有名百貨店の知名度は100%に近いものがある。

12月17日からの都内大手有名百貨店のたんす屋催事で、ネット広告の実験を計画している。これが明確な成果を出せれば、百貨店催事の新たな告知手段の開発にも繋がると期待をしているが、いかがだろうか。

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