第192回 着物お手入れ得意店世界一を目指す
 

"着物お手入れ難民"増加
全店「きものクリニック」開催

お陰様でこのコラムが192ヵ月目、つまり満16年になる。そしてたんす屋は9月1日に満17歳になる。192ヵ月は子供に例えると小学校、中学校、高校、大学と毎月一回、2000文字のコラムを書かせて頂いた計算になる。ありがたい事だとリサイクル通信編集部に感謝しております。   
 
さて、私達たんす屋は、これまでも着物のお手入れをとても大切にしてきた。それは着物にまつわる面倒の中でも、トップクラスに"お手入れ"がランクインするからである。 

たんす屋は自らを「きものライフソリューションカンパニー」と規定している。そして、たんす屋の事業目的を「着物にまつわる一切の面倒を解決し、一人でも多くの方に着物のある生活を感動を持って提供する事で、今の日本をもっと元気で活力ある国にする」としている。 

悉皆(しっかい)店の店舗数 セブンイレブン以上

かつて、着物の市場規模が2兆円だった40年以上前、日本中の商店街には必ず"京染め悉皆(しっかい)"のお店が何件かあった。これは着物のお手入れ専門業で、丸洗い・洗張り・染替え・しみ抜き・裏地替え・仕立直し・寸法直し・ガード加工・柄足し・地色替え・彩色直し・金加工・刺繍加工・紋入れ等々、着物に関するお手入れの一切を引き受ける店であった。 

おそらく日本中に2万件以上存在したと思う。現在、セブンイレブンの店舗数が約1万8900店舗であるから、確実にそれ以上だったのである。つまり日本中どこでも身近に、着物のお手入れ専門業者がいてくれたわけだ。

ところが現在、この"京染め悉皆"店が絶滅危惧種になってしまい、実際にほとんど無くなってしまった。その結果、着物のお手入れ難民があふれている。つまり、着物のお手入れをどこに持っていけば良いのかわからずに、困っている方々である。

クリーニング屋でも、丸洗い・しみ抜き程度はお願い出来るが、ほとんどの店舗が取次ぎ店だ。そのため着物専門家がいないので、なかなか安心してお願いしづらい様だ。また呉服屋にもお願い出来るが、一般的に価格が結構高いのと、他店品を受け付けない事が多いようである。

そこで私達たんす屋は、着物ライフソリューションカンパニーとして"世界一着物のお手入れの得意なお店を目指します!!"宣言をしようと決めた。

年間65万点のお手入れ実績活かす 

そもそもたんす屋は、年間で約65万点の着物や帯を各家庭から買わせて頂き、これらすべてを新潟県十日町市の加工センターで丸洗い・殺菌加工・抗菌加工・消臭加工・しみ抜き・検針・プレス加工をしている。この点数は、着物のお手入れ点数として既にダントツの一番である。

この強みを生かし、たんす屋全店の店頭で年間6回「きものクリニック」イベントを開催する事を決めた。通常の店頭でも丸洗い・しみ抜き・裄出し程度はお受けしているが、この「きものクリニック」の期間中は、着物メンテナンスのプロに常駐してもらい、その場であらゆる相談に対応できる様にした。更に通常3800円の丸洗い料金を、クリニック期間中は2800円の特別価格にした。 更に更に"事前預かりOK"として、会期の前に持込をお勧めする。これは、箪笥の中の整理をしながら少しずつ持てるだけお持込いただける事と、当日の来店確約というダブルのメリットがある。

しかし、この「きものクリニック」を出来るだけ多くのお客様にお知らせする事ができなければ、望む来店数は確保できない。着物メンテナンスのプロに二日間出張して来てもらう為には、加工賃100万円が一つの目安である。平均客単価が経験上2万円であるので、望む来店数は2日間で50人だ。 

フライヤー 1人に2枚の理由

私達は50人にきものクリニックに来店頂くために、1000人に2枚ずつきものクリニックのフライヤーを手配りするようにした。つまり2000枚を1000人にお配りする。では具体的にどの様にして1000人に2枚ずつ配るかである。

たんす屋の平均月間お買上人数は250人だ。年間6回「きものクリニック」を開催すると言う事は、2ヵ月に1回である。月間250人にお買上いただく為には、最低でもその3倍の750回の接客をしている。つまり2ヵ月間で1500回の接客をこなしている。接客した全てのお客様にフライヤーを必ず2枚ずつお渡しする様に努力する。その結果、3回のうち2回手渡しに成功して1000回、1000人、2000枚となる。 

何故2枚ずつかと言うと目的は、口コミによる新規客の開拓だ。新規のお客様に来店頂き、着物や帯をお買上頂くことは相当ハードルが高い。しかし、着物のお手入れを知人の口コミで聞き、来店して頂く事は比較的容易である。 

更にフライヤーの裏面に、各産地の染織品について学ぶ「染織塾」のお知らせを入れ、クリニックで来店した1割程度のお客様にそれらの着物や帯をお買上賜れば、と考えているがいかがだろうか。 

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