第196回 磯村みどりの着物遊び処たんす屋
 

一番人気は自身の着物・帯コーナー
女優・磯村みどりがいるお店

縁あり小田原に再び新店

11月11日11時、小田原に「磯村みどりの着物遊び処たんす屋」がオープンした。かつて小田原には駅の地下街にたんす屋が存在していたが、残念ながら7〜8年前に閉店してしまった。それ故に久しく小田原にはたんす屋が存在していなかった。

かつて小田原は戦国大名北条氏五代が、関八州を治めた南関東の中心地だった。江戸時代は徳川家康の領土となり、明治時代までは大久保氏が居城し、明治以降はその温暖な気候と恵まれた環境から多くの著名な文化人や実業家、政治家、軍人が別邸や別荘を構えるようになった。 

そんな歴史と文化と自然に恵まれた小田原に、縁あって再びたんす屋が誕生し、大変嬉しく思っている。そのご縁は、かつて着物が好きで着物が似合う女優さんとしてドラマ「水戸黄門」や「大岡越前」などで活躍された磯村みどりさんが、ご自身の大量の着物を弊社に送ってこられたことで始まった。 

以前弊社がまだ呉服間屋であった時代に着物の展示会で何度かお世話になった時期があったが、久しくご無沙汰していた。磯村みどりさんは約20年前にお父様の介護で女優業を永らく自粛しておられたが、2〜3年前にお父様が102歳で大往生され、その後住まいをお父様ゆかりの地・小田原に移し女優活動を再開された。

愛用の着物を町興しに

その折にかつて頻繁にお召しになっていた大量の着物のお手入れ・保管に困り、たんす屋に相談に来られたのである。色々とお話しする中で、ご自身の大量の着物を第二の故郷小田原の町興しに役立てたいとの意向をお聞きし、一緒に小田原でたんす屋をやろうと言う事になった。
 
磯村みどりさんは行動的で、あっという間に店舗の候補地を見つけてこられ、駅から徒歩数分の場所に路面店「磯村みどりの着物遊び処たんす屋」が出来上がった。

この店には二つの特徴がある。一つ目は、店長の小川千尋は弊社の新卒2年目の若手であるが、磯村みどりさんご自身が舞台の無い時にはほぼ毎日お店に出勤される。 

一番人気は、磯村さんご自身の着物と帯のコンサインメントコーナーだ。つまり磯村さんがかつて愛した着物と帯の委託販売が一番良く売れている。

預った着物はまずリファイン

具体的な手法は、先ず磯村さんから着るあての無い着物と帯を弊社が預かり、丸洗い・殺菌加工・抗菌加工・消臭加工をし、検針後プレス加工をする。その仕上がった状態を見て販売価格を決め、磯村さんの了解を得る。それを店頭に並べるが、これが磯村さんのファンや知り合いに大人気である。
 
売上の仕組みは、例えば上代1万円に決めた小紋は、売れれば半額の5000円を磯村さんにお支払いする。しかし、この折に予めリファイン(丸洗い・殺菌加工・抗菌加工・消臭加工・検針・プレス加工)で掛かったコスト1800円を差し引き、実質3200円をお支払いする。

当然未来永勃に磯村さんの着物があるわけではないので、今後は「磯村みどり好みコーナー」と、磯村さんの知り合いの女優さんの着物と帯のコンサイメントコーナーを充実したいと考えている。

レンタル着物で一緒に街散策

二つ目の特徴は、小田原の散策イベントでの着物レンタルである。磯村さんの地元の知り合いである佐々木藍さんと組んで、11月20日に「小田原小町散歩」を実施した。

冒頭でお伝えした通り、小田原は歴史と文化の街である。小田原城をはじめ、黒田長成侯爵の別荘だった清閑亭、二宮尊徳を御祭神に祭った二宮神社、歌舞伎の下郎売で有名な老舗小田原ういろうなどを、佐々木藍さんの案内で磯村さんとお客様十数名と着物を着て散策した。天気にも恵まれ、とても学びの多いイベントとなり、お客様も大いに楽しんでもらえたかと思う。 

小田原は二宮尊徳のゆかりの地だが、個人的に二宮尊徳の七代目で国際二宮尊徳思想学会常務理事の中桐万里子さんを存じ上げていたので、佐々木さんにご紹介をする事にした。 

中桐万里子さんは、慶應義塾大学の後輩で京都大学で教育学の博士号を取得され、現在も京都在住である。とても知的で、二宮尊徳の思想を語らせたらその素晴しさに誰しも深い感銘を受けること請け合いである。

11月28日に、小田原の二宮神社で中桐万里子さんと佐々木藍さん、磯村みどりさんをお引き合わせした。私が予想した通り、瞬時に大いに意気投合をされた。

おそらく来春の桜の季節の「小田原小町散歩」は、二宮神社での中桐万里子さんによる二宮尊徳思想を聞く会と一体化したものが実現すると思う。その折は私も又、是非一緒に歴史と文化の街、小田原の春を着物美女三人と楽しみたいと思っている。その頃までに、「磯村みどりの着物遊び処たんす屋」にも、沢山の常連さんが誕生している事を夢見ている。

*リサイクル通信*バックナンバー

【第204回 】コンサイメントを強化
 2017.8.25 掲載
【第203回 】着物の買取強化策
 2017.7.25 掲載
【第202回 】山本会長お疲れ様でした!
 2017.6.25 掲載
【第201回 】捨てるか売るか?
 2017.5.25 掲載
【第200回 】チーム着物2020
 2017.4.25 掲載
【第199回 】軽井沢でISAKとかるちゃ出店
 2017.3.25 掲載
【第198回 】たんす屋塾賞
 2017.2.25 掲載
【第197回 】チーム2020
 2017.1.25 掲載
【第196回 】磯村みどりの着物遊び処たんす屋
 2016.12.25 掲載
【第195回 】ウランバートルのファッションショー
 2016.11.25 掲載
【第194回 】成人式が変わる
 2016.10.25 掲載
【第193回 】日本フランチャイズチェーン協会
 2016.9.25 掲載
【第192回 】着物お手入れ得意店世界一を目指す
 2016.8.25 掲載
【第191回 】クロスメディア戦略
 2016.7.25 掲載
【第190回 】小学校の卒業式は着物で
 2016.6.25 掲載
【第189回 】2回の引越し
 2016.5.25 掲載
【第188回 】きものプラス
 2016.4.25 掲載
【第187回 】東京きものレンタルショップ
 2016.3.25 掲
【第186回 】きものや じゃぽん
 2016.2.25 掲載
【第185回 】さよなら池田重子さん
 2016.1.25 掲載
【第184回 】ネット集客
 2015.12.25 掲載
【第183回 】和装振興協議会
 2015.11.25 掲載
【第182回 】TOKYO KIMONO STATION by Tansuya
 2015.10.25 掲載
【第181回 】ガイアの夜明け
 2015.9.25 掲載
【第180回 】リクルート MOMO HACK
 2015.8.25 掲載
【第179回 】和装振興研究会
 2015.7.25 掲載
【第178回 】下諏訪きものプロジェクト
 2015.6.25 掲載
【第177回 】全通全景プレミアム袋帯
 2015.5.25 掲載
【第176回 】ピンポイントSPA
 2015.4.25 掲載
【第175回 】コンサインメントに全面拡大に挑戦
 2015.3.25 掲載
【第174回 】ハードオフとのシナジーを模索
 2015.2.25 掲載
【第173回 】中村喜久蔵コレクション
 2015.1.25 掲載
【第172回 】下取り企画の威力
 2014.12.25 掲載
【第171回 】富士山清掃
 2014.11.25 掲載
【第170回 】父の三回忌
  2014.10.25 掲載
【第169回 】夏に強いたんす屋実現へ
 2014.9.25 掲載
【第168回 】誕生祭の成功に向けて
 2014.8.25 掲載
【第167回 】振袖戦略
 2014.7.25 掲載
【第166回 】JFA大会
 2014.6.25 掲載
【第165回 】たんす屋大宮ステラタウン店オープン
 2014.5.25 掲載
【第164回 】ブランディング
 2014.4.25 掲載
【第163回 】ハギレの力
 2014.3.25 掲載
【第162回】たち吉meetsたんす屋
 2014.2.25 掲載
【第161回】徹底して夏に強いたんす屋になる
 2014.1.25 掲載
【第160回】消費増税をチャンスに変える!
 2013.12.25 掲載
【第159回】ABCクッキングスタジオ
 2013.11.25 掲載
 
 
 
 
リサイクル・リユース市場を読み解く業界唯一の経営情報専門誌