第203回 着物の買取強化策
 

リユース品割合が18年で80%→40%に低下
3つの買取強化策で回復目指す

着物の買取がここ2年ほど凋落傾向にある。それも二桁の減少が続いている。
 
当初は過激な広告を新聞、テレビなどでガンガン打ち続ける他社に取られているのかと考えていたが、改善するには自社で買取が増える為の具体的施策を実施するしか無いと考え直した。
 
具体的には三つの買取強化策を講じることにした。
 

一番の強化策は店舗の意識改革

一つ目は、基本中の基本であるが店頭での買取強化策だ。現在店頭での買取はお預かりした物を新潟県十日町市の買取センターに送り、そこで一括して査定をしている。これを暫時店頭での買取実施を目指すことにした。
 
これを実施する為には、少なくとも店長クラスの人材に買取査定の教育が必要である。さらに、スタッフでも買取査定が出来るようにしていく必要がある。この実施で店舗での買取意識が高まると考えている。
 
さらに、店舗全体の3分の2FCになっているが、従来の店舗での買取に対するフランチャイジーへのインセンティブを10%から30%に大幅アップする事を予定している。
 
現在出張買取は本部から行ける範囲に限定しているので、首都圏と京阪神だけである。しかし、この施策を実施することで地方でも出張買取が可能になってくると考えている。
 
現在、買取は本部の仕事という意識が強くなっており、リユース業の基本中の基本である店舗での買取の重要性の認識が希薄になっていたと反省している。なんと言っても買取強化策のいの一番は、120数店舗ある店頭での意識改革だと考えている。これの担当者に営業部長の笹田を起用した。
 

情報収集手段60歳代もネットに

二つ目は、ネットでの買取強化策である。たんす屋は、四つの時代をリードすると言っている。それはリユースの時代、フランチャイズの時代、ネットの時代、そしてインバウンドの時代である。着物市場に於いて、三つの時代は圧倒的にリードしているが、ネットの時代だけは他社にリードされている。
 
ネット上から、本部催事や百貨店催事にお客様を誘導したり、浴衣の時期にお客様を店舗に誘導することは徐々に慣れてきたが、ネット販売はまだ実施していない。ネット上からの買取強化策もまだまだ手探り状態である。しかし買取依頼者の中心世代である60歳代の情報収集手段が、既にネットになってきているのでネットでの買取強化策は急務である。
 
多くのリユース業界の先輩企業が、既にネットでの買取強化で大きな成果を上げているので大いに学びたいと考えている。これの担当者には、商品部長の海老沢を起用した。
 

接客なしでも買い易い環境を

そして三つ目が、他企業の衣料品リユース店舗での買取実施である。現在、ハードオフさんのオフハウス業態でたんす屋ミニを12店舗展開させて頂いているが、販売の方はあまり伸びていない。やはり接客無しで着物を販売するのは容易ではない。そこで着物の販売は1000円均一にしてセルフでも買いやすい環境を作り、一方で買取を強化して行きたいと考えている。買取の方は比較的順調に増加傾向にある。
 
現在国内に衣料品のリユースショップが3000店舗程度存在していると推定している。この内の10%の300店舗で買取が実施出来れば、月間1店舗平均3万円の買取でも900万円になる。
 
各店舗で買取ってもらった着物や帯は、100%たんす屋で買取価格の130%で買取させて頂く。また和装小物は丸洗いや殺菌、抗菌、消臭、プレス加工が不要であるから、店舗で買い取って店舗で販売してもらうようにしている。これの担当者には業務本部長の中村の起用を決めた。
 
これら三つの具体的施策が全て稼働すれば、買取倍増も十分可能だと確信している。
 
現在売上に占めるリユース品の割合が40%に低下してしまった。たんす屋をスタートした1710ヵ月前は、80%がリユース品だった。しかし徐々にリユース品ではカバーしきれない品揃えを、新品で補うようになった。
 
たんす屋が目指すのは、着物マーケットのリーディングカンパニーであるので、リユース品が100%である必要はない。しかしたんす屋の大切なコンセプト「安い、きれい、面白い!!」を継続的に実現し、日常業務の中でコンスタントに新しいお客様と出会う仕組みを構築するためには、やはり少なくとも売上の60%はリユース品で占めるようにしたいと考えている。
 
そして年間約100回開催する百貨店催事や本部催事でも買取査定を実施出来る可能性を探っている。さらに店頭で買取査定が実現出来れば、買取不成立の割合が減り、コンサイメントへのコンバージョンも増加するのではと期待している。
 
上記の着物買取強化策の実施で、一日も早く店頭の魅力を回復したいと考えているが、いかがだろうか。
 

⇧ 「PDF版」はコチラをクリック

*リサイクル通信*バックナンバー

【第216回 】バイセルテクノロジーズ
 2018.8.25 掲載
【第215回 】あきのや きもの処
 2018.7.25 掲載
【第214回 】横森美奈子のおしゃれ着物コーデ帖
 2018.6.25 掲載
【第213回 】GINZA SIX 薪能
 2018.5.25 掲載
【第212回 】上海逆求人
 2018.4.25 掲載
【第211回 】二刀流に挑戦!
 2018.3.25 掲載
【第210回 】和服と漢服
 2018.2.25 掲載
【第209回 】結果にコミット
 2018.1.25 掲載
【第208回 】チームj-culuture2020
 2017.12.25 掲載
【第207回 】上海2大学で講演
 2017.11.25 掲載
【第206回 】KPI装着ゲーム
 2017.10.25 掲載
【第205回 】産着に挑戦
 2017.9.25 掲載
【第204回 】コンサイメントを強化
 2017.8.25 掲載
【第203回 】着物の買取強化策
 2017.7.25 掲載
【第202回 】山本会長お疲れ様でした!
 2017.6.25 掲載
【第201回 】捨てるか売るか?
 2017.5.25 掲載
【第200回 】チーム着物2020
 2017.4.25 掲載
【第199回 】軽井沢でISAKとかるちゃ出店
 2017.3.25 掲載
【第198回 】たんす屋塾賞
 2017.2.25 掲載
【第197回 】チーム2020
 2017.1.25 掲載
【第196回 】磯村みどりの着物遊び処たんす屋
 2016.12.25 掲載
【第195回 】ウランバートルのファッションショー
 2016.11.25 掲載
【第194回 】成人式が変わる
 2016.10.25 掲載
【第193回 】日本フランチャイズチェーン協会
 2016.9.25 掲載
【第192回 】着物お手入れ得意店世界一を目指す
 2016.8.25 掲載
【第191回 】クロスメディア戦略
 2016.7.25 掲載
【第190回 】小学校の卒業式は着物で
 2016.6.25 掲載
【第189回 】2回の引越し
 2016.5.25 掲載
【第188回 】きものプラス
 2016.4.25 掲載
【第187回 】東京きものレンタルショップ
 2016.3.25 掲
【第186回 】きものや じゃぽん
 2016.2.25 掲載
【第185回 】さよなら池田重子さん
 2016.1.25 掲載
【第184回 】ネット集客
 2015.12.25 掲載
【第183回 】和装振興協議会
 2015.11.25 掲載
【第182回 】TOKYO KIMONO STATION by Tansuya
 2015.10.25 掲載
【第181回 】ガイアの夜明け
 2015.9.25 掲載
【第180回 】リクルート MOMO HACK
 2015.8.25 掲載
【第179回 】和装振興研究会
 2015.7.25 掲載
【第178回 】下諏訪きものプロジェクト
 2015.6.25 掲載
【第177回 】全通全景プレミアム袋帯
 2015.5.25 掲載
【第176回 】ピンポイントSPA
 2015.4.25 掲載
【第175回 】コンサインメントに全面拡大に挑戦
 2015.3.25 掲載
【第174回 】ハードオフとのシナジーを模索
 2015.2.25 掲載
【第173回 】中村喜久蔵コレクション
 2015.1.25 掲載
【第172回 】下取り企画の威力
 2014.12.25 掲載
【第171回 】富士山清掃
 2014.11.25 掲載
【第170回 】父の三回忌
  2014.10.25 掲載
【第169回 】夏に強いたんす屋実現へ
 2014.9.25 掲載
【第168回 】誕生祭の成功に向けて
 2014.8.25 掲載
【第167回 】振袖戦略
 2014.7.25 掲載
【第166回 】JFA大会
 2014.6.25 掲載
【第165回 】たんす屋大宮ステラタウン店オープン
 2014.5.25 掲載
【第164回 】ブランディング
 2014.4.25 掲載
【第163回 】ハギレの力
 2014.3.25 掲載
【第162回】たち吉meetsたんす屋
 2014.2.25 掲載
【第161回】徹底して夏に強いたんす屋になる
 2014.1.25 掲載
【第160回】消費増税をチャンスに変える!
 2013.12.25 掲載
【第159回】ABCクッキングスタジオ
 2013.11.25 掲載
 
 
 
 
リサイクル・リユース市場を読み解く業界唯一の経営情報専門誌