第208回 チームj-culuture2020
 

お茶・お花・畳・着物業界でチーム結成
日本文化で「おもてなし」パフォーマンス

このコラムの第200回で、東京オリンピック・パラリンピックに向けた「チーム着物2020」が43日に経済産業省が主催する和装振興協議会のテーブルを使い、「一般財団法人世界文化きもの学会」内に設立され、私がチームリーダーに着任したことを詳細に述べた。
 
実はこの「チーム着物2020」の設立がきっかけで、7月に農林水産省・生産局からお呼びがかかった。ここで、生産局が管轄する畳表・お茶っ葉・花材・繭に関わる4つの業界が一堂に会する機会を得た。
 
繭は養蚕農家が作る農作物で、これを乾燥させ乾繭にして、乾繭から生糸を生産し、この生糸から絹織物が織られ着物になる。農林水産省の生産局と最も関わりのある「一般財団法人大日本蚕糸会」が、「チーム着物2020」のメンバーであった事から、リーダーをしている私も着物業界の代表として、畳業界・お茶業界・お花業界の代表の方々と業界の垣根を越えてチームを組むことになった。
 
畳業界からは「畳でおもてなしプロジェクト」、お茶業界からは「日本茶業中央会」、お花業界からは「日本いけ花芸術協会」、そして着物業界からは「チーム着物2020」で新たに、「チーム・j-culture2020」を組織した。
 

日本文化のおもてなしを提案

j-culture」は、当然ながら日本文化を意味している。このチームの設立目的は、日本文化に関わる4つの業界が一体となって、来たる東京オリンピック・パラリンピックに於いてどの様な、“お役立ち”ができるか?そして、どの様な“おもてなし”ができるか?という具体的な施策を、東京都とオリンピック組織委員会、JOCJPCに提案する事である。そしてこの事により、東京オリンピック・パラリンピックの開催目的の一つである“日本文化の魅力発信”を実現することである。
 

着物イベントで初セッション

その為のファーストセッションを、106日に行われた着物文化イベント「きものサローネin日本橋」で開催させて頂いた。コレド室町内にあるホール会場のランウェイに、四季の柄を江戸小紋で染めた縁をバイアスにデザインした江戸畳を敷き詰め、その上で約一時間のショーを展開した。
 
先ずお花は、舞台の上で草月流の袴姿の男性が生け花のパフォーマンスを披露した。続いてお茶は、大日本茶道学会の先生が麗澤棚を舞台に乗せて、立礼式のお点前を車椅子のゲストに差し上げた。またそのゲストに、車椅子に乗ったまま着られる振袖をステージ上でお着せするパフォーマンスも紹介した。更にランウェイでの振袖披露は、福島県の養蚕農家が作った繭から引いた生糸で織り上げた駒絽の生地に、桂由美さんにデザインして頂いた平和の象徴・折鶴の柄を京友禅で染め上げた振袖である。
 

パラアスリートにワンタッチ着物を

全てのパフォーマンスには、各々の業界の思いが込められている。畳業界の「畳でおもてなしプロジェクト」のメンバーは、東京オリンピック村ヴィレッジに1000枚の畳を寄付して、世界中のアスリートに畳を体験してもらいたいと考えている。またお花業界は、生け花でアスリートをおもてなししたいと計画している。お茶業界は、アスリートの方々に正座をしなくてもお点前を体験出来る立礼式でおもてなしを考えている。
 
そして我々着物業界は、世界中から来られるアスリートの方々に、畳の上で着物体験をして頂きたいと考えている。またパラリンピックに於いても、車椅子のアスリートにファスナー仕様のワンタッチで着られる着物を開発し、着物を楽しんでもらいたいと思っている。
 
これらは、日本文化での“おもてなし”の具体的なご提案の一部である。
 
ほかにも、駒絽の折鶴の柄の振袖は、オリンピックのメダル授与のセレモニー時に、アシスタントの女性に着てもらいたいと考えている。またメダルのリボンは、江戸組紐の技法を使って藍染で東京オリンピック・パラリンピックのシンボルマークの市松文様を表現したいと考えている。これらは、着物文化で“お役立ち”出来る為の具体的なご提案の一部である。
 
お陰様でこのファーストセッションは、各方面から非常に高い評価を頂き、NHKの取材を受け、首都圏ネットワークで放映された。更に、東京オリンピック組織委員会の重鎮にもご臨席を賜り、我々のチームの活動に大きなエールを頂戴した。
 
縁あってこの「チーム・j-culture2020」に於いても、私がチームリーダーをさせて頂いている。そして、このイベントをキッカケに、東京オリンピック・パラリンピックのオフィシャルスポンサーである「みずほフィナンシャルグループ」が、全面的にバックアップを申し出てくれた。
 
結果的にこの様な座組でチームが生まれ、日本文化の魅力発信を目指して行きたいと考えているが、いかがだろうか。
 

⇧ 「PDF版」はコチラをクリック

*リサイクル通信*バックナンバー

【第216回 】バイセルテクノロジーズ
 2018.8.25 掲載
【第215回 】あきのや きもの処
 2018.7.25 掲載
【第214回 】横森美奈子のおしゃれ着物コーデ帖
 2018.6.25 掲載
【第213回 】GINZA SIX 薪能
 2018.5.25 掲載
【第212回 】上海逆求人
 2018.4.25 掲載
【第211回 】二刀流に挑戦!
 2018.3.25 掲載
【第210回 】和服と漢服
 2018.2.25 掲載
【第209回 】結果にコミット
 2018.1.25 掲載
【第208回 】チームj-culuture2020
 2017.12.25 掲載
【第207回 】上海2大学で講演
 2017.11.25 掲載
【第206回 】KPI装着ゲーム
 2017.10.25 掲載
【第205回 】産着に挑戦
 2017.9.25 掲載
【第204回 】コンサイメントを強化
 2017.8.25 掲載
【第203回 】着物の買取強化策
 2017.7.25 掲載
【第202回 】山本会長お疲れ様でした!
 2017.6.25 掲載
【第201回 】捨てるか売るか?
 2017.5.25 掲載
【第200回 】チーム着物2020
 2017.4.25 掲載
【第199回 】軽井沢でISAKとかるちゃ出店
 2017.3.25 掲載
【第198回 】たんす屋塾賞
 2017.2.25 掲載
【第197回 】チーム2020
 2017.1.25 掲載
【第196回 】磯村みどりの着物遊び処たんす屋
 2016.12.25 掲載
【第195回 】ウランバートルのファッションショー
 2016.11.25 掲載
【第194回 】成人式が変わる
 2016.10.25 掲載
【第193回 】日本フランチャイズチェーン協会
 2016.9.25 掲載
【第192回 】着物お手入れ得意店世界一を目指す
 2016.8.25 掲載
【第191回 】クロスメディア戦略
 2016.7.25 掲載
【第190回 】小学校の卒業式は着物で
 2016.6.25 掲載
【第189回 】2回の引越し
 2016.5.25 掲載
【第188回 】きものプラス
 2016.4.25 掲載
【第187回 】東京きものレンタルショップ
 2016.3.25 掲
【第186回 】きものや じゃぽん
 2016.2.25 掲載
【第185回 】さよなら池田重子さん
 2016.1.25 掲載
【第184回 】ネット集客
 2015.12.25 掲載
【第183回 】和装振興協議会
 2015.11.25 掲載
【第182回 】TOKYO KIMONO STATION by Tansuya
 2015.10.25 掲載
【第181回 】ガイアの夜明け
 2015.9.25 掲載
【第180回 】リクルート MOMO HACK
 2015.8.25 掲載
【第179回 】和装振興研究会
 2015.7.25 掲載
【第178回 】下諏訪きものプロジェクト
 2015.6.25 掲載
【第177回 】全通全景プレミアム袋帯
 2015.5.25 掲載
【第176回 】ピンポイントSPA
 2015.4.25 掲載
【第175回 】コンサインメントに全面拡大に挑戦
 2015.3.25 掲載
【第174回 】ハードオフとのシナジーを模索
 2015.2.25 掲載
【第173回 】中村喜久蔵コレクション
 2015.1.25 掲載
【第172回 】下取り企画の威力
 2014.12.25 掲載
【第171回 】富士山清掃
 2014.11.25 掲載
【第170回 】父の三回忌
  2014.10.25 掲載
【第169回 】夏に強いたんす屋実現へ
 2014.9.25 掲載
【第168回 】誕生祭の成功に向けて
 2014.8.25 掲載
【第167回 】振袖戦略
 2014.7.25 掲載
【第166回 】JFA大会
 2014.6.25 掲載
【第165回 】たんす屋大宮ステラタウン店オープン
 2014.5.25 掲載
【第164回 】ブランディング
 2014.4.25 掲載
【第163回 】ハギレの力
 2014.3.25 掲載
【第162回】たち吉meetsたんす屋
 2014.2.25 掲載
【第161回】徹底して夏に強いたんす屋になる
 2014.1.25 掲載
【第160回】消費増税をチャンスに変える!
 2013.12.25 掲載
【第159回】ABCクッキングスタジオ
 2013.11.25 掲載
 
 
 
 
リサイクル・リユース市場を読み解く業界唯一の経営情報専門誌