2025年04月25日
初心者必見!アンティーク着物の選び方・相場・お手入れ完全ガイド

「アンティーク着物って素敵だけど、何から始めたらいいかわからない…」「古い着物って、サイズや状態が心配…」そんな風に思っていませんか? 華やかな色柄と繊細な手仕事が魅力のアンティーク着物は、特別な日の装いとしてはもちろん、普段のファッションに取り入れることで、日常を彩り豊かにしてくれます。
しかし、その独特さゆえに、初心者にとっては選び方や扱い方に戸惑うこともあるかもしれません。
この記事では、着物専門ライターの視点から、アンティーク着物の基礎知識、初心者でも失敗しない選び方のポイント、気になる価格相場、そして大切な着物を長く愛用するためのお手入れ方法まで、わかりやすく徹底解説します。
この記事を読めば、あなたも自信を持ってアンティーク着物を選び、その魅力を存分に楽しめるようになります。さあ、時代を超えた美しい着物の世界へ一歩踏み出してみましょう!
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目次
はじめに アンティーク着物とは?定義と魅力
1.初心者が知るべきメリット・デメリット
1-1. アンティーク着物のメリット
1-2. アンティーク着物のデメリット
2.価格相場と予算の立て方(年代・状態別表)
2-1. 価格の目安
2-2. 予算の立て方のポイント
3.失敗しないアンティーク着物のチェックリスト
4.サイズの測り方と体型別アドバイス
4-1. 基本的なサイズの測り方と目安
4-2. 体型別アドバイ
5.安全に買えるショップ&オンラインサイト
5-1.アンティーク着物専門店(実店舗)
5-2.信頼できるオンラインショップ
5-3.百貨店の呉服売り場や催事
5-4.注意が必要な購入場所
6.コーディネート術|小物・現代アレンジ例
6-1. 基本の小物合わせ
6-2.現代風アレンジの楽しみ方
6-3. TPOに合わせたコーディネート例
7.お手入れ・保管完全ガイド
7-1. 着用後のお手入れ(自宅でできる基本)
7-2. 保管のコツ
7-3. 専門家によるメンテナンス
まとめ
はじめに
アンティーク着物とは?定義と魅力
「アンティーク着物」選びを始める前に、まずはその定義と魅力をしっかり理解しておきましょう。アンティーク着物の定義は、一般的に戦前(昭和初期以前)に作られた着物を指します。多くは正絹(シルク)で作られ、当時の職人による手描き友禅や手刺繍など、手の込んだ技法が用いられているのが特徴です。
よく似た言葉に「リサイクル着物(リユース着物)」がありますが、こちらは主に戦後に作られた中古着物を指し、比較的新しい時代のものが多いです。
アンティーク着物は、その希少性と芸術性の高さから、単なる古着ではなく「時代の美を纏う」特別な存在と言えるでしょう。
アンティーク着物の魅力は、現代の着物にはない独特の美しさにあります。
- 大胆で華やかな色使いとデザイン: 明治・大正・昭和初期ならではの、鮮やかで時に大胆な色合わせや、アール・ヌーヴォーやアール・デコの影響を受けたモダンな柄など、現代にはないデザインが豊富です。大正ロマンと呼ばれるような、赤や紫を基調とした華やかな雰囲気も魅力の一つです。
- 職人技が光る繊細な手仕事: 機械化される前の時代に作られた着物には、手描き、手刺繍、絞り染めなど、職人の時間と手間がかけられた高度な技術が見られます。その温もりと芸術性は、見る人を惹きつけます。
- 唯一無二の一点もの: 基本的に量産品ではないため、同じデザインの着物に出会うことはほとんどありません。「自分だけの特別な一枚」を見つける喜びは、アンティーク着物ならではの醍醐味です。
これらの魅力により、アンティーク着物はファッションとしてだけでなく、コレクションとしても人気を集めています。
1. 初心者が知るべきメリット・デメリット
アンティーク着物の世界に足を踏み入れる前に、そのメリットとデメリットを把握しておくことが大切です。
1-1. アンティーク着物のメリット
前述の「魅力」と重なりますが、改めて整理すると以下の点が挙げられます。
- デザインの独自性と希少性: 他の人とは違う、個性的でおしゃれな着こなしが楽しめます。
- 質の高い素材と技術: 当時の上質な絹や、手間暇かけた職人技に触れることができます。
- 比較的安価に入手できる可能性: 状態によっては、同等の品質の新作着物よりも手頃な価格で見つかることがあります。(ただし、希少価値の高いものは高価になります)
1-2. アンティーク着物のデメリット
- サイズが小さい: 昔の日本人の体型に合わせて作られているため、現代の標準的な身長や体型の方には身丈(着物の長さ)や裄丈(腕の長さ)が短いことが多いです。
- 経年劣化がある: 長い年月を経ているため、シミ、黄ばみ、生地の弱り、色褪せなどが見られる場合があります。特に絹はデリケートな素材なので、注意が必要です。
- 特有の匂い: 樟脳(しょうのう)などの防虫剤の匂いや、保管状態によってはカビの匂いが残っていることがあります。
- お手入れに手間がかかる: デリケートな素材のため、クリーニングは専門店に依頼する必要があり、保管にも注意が必要です。
これらのメリット・デメリットを理解した上で、自分に合ったアンティーク着物を選んでいくことが重要です。

2. 価格相場と予算の立て方(年代・状態別表)
2-1. 価格の目安
アンティーク着物の価格は、年代、素材、状態、希少価値、購入場所などによって大きく変動します。初心者の方が予算を立てる際の目安として、一般的な価格相場をまとめました。
| 年代/状態 | 美品(シミ・傷みがほぼない) | 並品(多少のシミ・使用感あり) | 難あり(目立つシミ・傷みあり) |
| 大正〜昭和初期 | 30,000円〜 | 10,000円〜30,000円 | 5,000円〜10,000円 |
| 明治期 | 50,000円〜(希少価値高い) | 20,000円〜50,000円 | 10,000円〜20,000円 |
| 素材:錦紗など | 上記に+α | 上記に+α | 上記に+α |
| 技法:手刺繍など | 上記に+α | 上記に+α | 上記に+α |
※上記はあくまで目安です。デザインの人気度や、有名作家もの、特定の技法(例:友禅、絞り)などによって価格は大きく変動します。
2-2.予算の立て方のポイント
- まずは「着てみたい」一枚から: 最初は無理のない予算で、状態の良い並品〜美品クラスを探すのがおすすめです。1万円〜3万円程度でも素敵な着物が見つかることがあります。
- クリーニング代も考慮: 購入後にクリーニングが必要になる場合が多いので、その費用(5,000円〜10,000円程度)も予算に入れておきましょう。
- 帯や小物も必要: 着物本体だけでなく、帯、帯揚げ、帯締め、襦袢、草履などの小物も必要になります。トータルで予算を考えることが大切です。最初は手持ちのものを活用したり、比較的安価なリサイクル品を探したりするのも良いでしょう。
フリマアプリやオークションでは安価で見つかることもありますが、状態確認が難しいため、初心者は専門店での購入をおすすめします。
3. 失敗しないアンティーク着物のチェックリスト
いよいよアンティーク着物を選ぶ段階です。後悔しないために、以下の点をしっかりチェックしましょう。
【購入前に必ずチェック!】
- 全体の状態:
- シミ・汚れ: 特に衿元、袖口、裾、前身頃など目立つ場所に大きなシミや黄ばみがないか確認。光に透かして見ると分かりやすいです。
- 生地の傷み: 擦り切れ、破れ、穴がないか。生地を軽く触ってみて、弱っていないか、パリパリに乾燥していないか確認します。
- 色褪せ・ヤケ: 全体の色合いが均一か、不自然な色褪せがないかチェック。
- シミ・汚れ: 特に衿元、袖口、裾、前身頃など目立つ場所に大きなシミや黄ばみがないか確認。光に透かして見ると分かりやすいです。
- 裏地(胴裏・八掛)の状態:
- 表地だけでなく、裏地にもシミ(特に黄ばみ)や破れがないか確認。裏地が傷んでいると、仕立て直しが必要になる場合があります。
- 表地だけでなく、裏地にもシミ(特に黄ばみ)や破れがないか確認。裏地が傷んでいると、仕立て直しが必要になる場合があります。
- サイズ:
- 身丈(みたけ): 肩から裾までの長さ。自分の身長±5cm程度が目安ですが、着付けで調整できる範囲か確認。(詳細は次項)
- 裄丈(ゆきたけ): 背中心から袖口までの長さ。腕の長さに対して短すぎないか確認。(詳細は次項)
- 身幅(みはば): 胴回りのサイズ。前幅と後幅を確認し、自分のヒップサイズを包めるか確認。(詳細は次項)
- 身丈(みたけ): 肩から裾までの長さ。自分の身長±5cm程度が目安ですが、着付けで調整できる範囲か確認。(詳細は次項)
- 匂い:
- 樟脳やカビなどの強い匂いがないか確認。多少の匂いは陰干しで軽減できますが、気になる場合は避けた方が無難です。
- 樟脳やカビなどの強い匂いがないか確認。多少の匂いは陰干しで軽減できますが、気になる場合は避けた方が無難です。
- (オンラインの場合)商品説明と写真:
- シミや傷みの箇所が明記されているか、写真で確認できるか。不明な点は必ず質問しましょう。
- 返品・交換が可能かどうかも確認しておくと安心です。
- シミや傷みの箇所が明記されているか、写真で確認できるか。不明な点は必ず質問しましょう。
ポイント: 初心者の方は、多少高価でも「状態の良いもの」を選ぶのが結局は長く楽しむコツです。シミ抜きや修繕には思った以上に費用と手間がかかることがあります。

4. サイズの測り方と体型別アドバイス
アンティーク着物選びで最も重要なのがサイズ確認です。昔の着物は小さめに作られているため、自分のサイズに合うかどうかしっかり確認しましょう。
4-1. 基本的なサイズの測り方と目安
- 身丈(みたけ): 着物の肩から裾までの長さ。
- 目安: 自分の身長と同じくらいか、最低でも身長 −10 cm程度は必要です。これより短いと、着付けの際におはしょり(腰で折り返す部分)が作れません。
- 測り方: 自分の首の付け根(ぐりぐり)からくるぶしまでの長さを測り、それと比較します。
- 目安: 自分の身長と同じくらいか、最低でも身長 −10 cm程度は必要です。これより短いと、着付けの際におはしょり(腰で折り返す部分)が作れません。
- 裄丈(ゆきたけ): 背中の中心から肩を通って袖口までの長さ。
- 目安: 腕を斜め45度に下ろした状態で、首の付け根から手首の骨(ぐりぐり)が隠れるくらいの長さが理想ですが、アンティークの場合は少し短くても(手首が見えても)許容範囲とされることが多いです。
- 測り方: 上記の状態で長さを測り、着物の裄丈と比較します。
- 目安: 腕を斜め45度に下ろした状態で、首の付け根から手首の骨(ぐりぐり)が隠れるくらいの長さが理想ですが、アンティークの場合は少し短くても(手首が見えても)許容範囲とされることが多いです。
- 身幅(みはば): 着物の胴回りのサイズ。前幅と後幅(おくみ幅を含む)の合計で判断します。
- 目安: 自分のヒップサイズにプラス5~10cm程度の布があれば、きれいに着付けられます。
- 確認方法: 着物の後幅 ×2+ 前幅 ×2+ おくみ幅 ×2 が、自分のヒップサイズより大きいか確認します。特にヒップが90cm以上の方は注意が必要です。

4-2. 体型別アドバイス
- 身長が高い方: 身丈が足りないことが多いです。対丈(おはしょりを作らない)で着る、または「羽織」として楽しむのも一つの方法です。長襦袢の袖丈を着物に合わせて調整する工夫も。
- 腕が長い方: 裄丈が短くなりがちです。レースの付け袖などを活用して、手元のおしゃれを楽しむのもおすすめです。
- ふくよかな方: 身幅が足りない場合があります。着物によっては「抱き幅」を出すお直しができることもありますが、限界があります。羽織ものとして活用したり、比較的ゆったりした作りのもの(例:紬など)を探したりするのも良いでしょう。
サイズがどうしても合わないけれどデザインが気に入った場合は、観賞用やリメイク素材として購入するという選択肢もあります。不明な点は、購入前にショップのスタッフに相談するのが一番確実です。
5. 安全に買えるショップ&オンラインサイト3選
アンティーク着物を安心して購入するためには、信頼できるお店選びが重要です。初心者におすすめの購入場所をいくつかご紹介します。
5-1.アンティーク着物専門店(実店舗)
- メリット: 実際に商品を手に取って状態や色味を確認でき、試着も可能です。 knowledgeable な店員さんにサイズやコーディネートの相談ができるため、初心者には最もおすすめです。お店によっては、購入後のメンテナンス相談にも乗ってくれます。
- デメリット: 価格帯はやや高めになる傾向があります。
- 見極めポイント: 商品の状態表示が丁寧か、店員さんの知識が豊富か、店内の清潔感などをチェックしましょう。

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5-2.信頼できるオンラインショップ
- メリット: 全国各地のお店の品揃えを自宅から比較検討できます。実店舗より手頃な価格で見つかることもあります。
- デメリット: 写真だけでは状態や色味が完全に把握できないリスクがあります。試着ができません。
- 見極めポイント: 商品説明が詳細で、シミや傷みの箇所が明記されているか。様々な角度からの写真が掲載されているか。返品・交換ポリシーが明確か。ショップレビューや口コミ評価が高いかを確認しましょう。
5-3.百貨店の呉服売り場や催事
- メリット: 品質管理がしっかりしており、信頼性が高いです。専門知識のある販売員に相談できます。
- デメリット: 価格帯は高めです。アンティーク専門ではない場合、品揃えは限られることがあります。
5-4.注意が必要な購入場所
- フリマアプリやネットオークション: 掘り出し物が見つかる可能性もありますが、状態確認が難しく、出品者の知識にもばらつきがあります。サイズ表記の誤りや、写真では分からないダメージがあるリスクも。購入する場合は、商品説明を熟読し、不明点は必ず質問し、評価などを参考に慎重に判断しましょう。
- フリーマーケット・古着市:フリマアプリやネットオークションと違って、現物を確かめることができるのは強みですが、注意すべき点は同じです。正確な価格相場を知っておくために、事前にアンティーク着物の相場を調べておくこと。 購入後のトラブルに備え、返品可能かどうか確認 しましょう。高価な品の場合、箱書きや証明書があるか確認するのもよいです。
- 筆者の経験ですが、古着市でとても程度が良く、好みの色の着物を見つけました。店主が着物を広げながら説明をしている際に、50cmもあろうかという大きなシミが見つかったのです。店主も驚いて、「いつこんなシミができたんだ?」と訝りながら、ばつの悪そうな顔で着物をしまい込みました。よく見ないまま買わないで良かったと安堵しました。
教訓:古着は細部までじっくりとチェックすること。
まずは信頼できる専門店で、実際に着物に触れてみることから始めるのがおすすめです。

6. コーディネート術|小物・現代アレンジ例
アンティーク着物の醍醐味は、その時代の雰囲気を活かしたコーディネートや、現代的なアイテムと組み合わせた自由な着こなしを楽しめる点にあります。
6-1. 基本の小物合わせ
- 帯:
- 名古屋帯: アンティーク着物との相性が良く、比較的結びやすいため初心者におすすめ。着物の柄を引き立てるシンプルなデザインや、逆に大胆な柄で遊び心を出すのも◎。
- 半幅帯: カジュアルな着こなしにぴったり。変わり結びで後ろ姿を華やかに演出できます。
- アンティーク帯: 着物と同時代の帯を合わせると、最も統一感のあるクラシックなスタイルになります。ただし、状態の良いものは希少で高価な場合も。
- 名古屋帯: アンティーク着物との相性が良く、比較的結びやすいため初心者におすすめ。着物の柄を引き立てるシンプルなデザインや、逆に大胆な柄で遊び心を出すのも◎。
- 帯揚げ・帯締め: 着物や帯の色と合わせて選びます。差し色としてアクセントにするのもおしゃれです。アンティークのレースやリボンを使うアレンジも人気です。
- 草履:
- 古典的な鼻緒のデザインは、着物の柄を引き立てます。
- 少しモダンなデザインや、台の色で遊ぶのも楽しいでしょう。
- バッグ:
- がま口バッグや竹かごバッグは、レトロな雰囲気を演出し、アンティーク着物と好相性です。
- 小ぶりな洋風のハンドバッグを合わせると、モダンな印象になります。
6-2.現代風アレンジの楽しみ方
- 洋服ミックス:
- 着物をコートやガウンのように、洋服(Tシャツ&デニム、ワンピースなど)の上に羽織るスタイル。
- ブラウスや襟付きシャツの上に着物を着るスタイル。
- 帯の代わりにベルト(細ベルト、サッシュベルト、コルセットベルトなど)でウエストマークする。
- 足元の変化:
- ブーツ(特に編み上げブーツ)を合わせると、大正ロマン風のレトロモダンな雰囲気に。
- パンプスやスニーカーでカジュアルダウンするのも個性的です。
- 小物のプラス:
- ベレー帽、カンカン帽、ヘッドドレスなどを合わせる。
- レースの手袋や、アンティーク風のアクセサリーを取り入れる。

6-3. TPOに合わせたコーディネート例
- カジュアルなお出かけ(街歩き、カフェなど): 半幅帯+ブーツ、洋服ミックスなど自由なスタイルで。
- 少し改まった場(観劇、お茶会、食事会など): 名古屋帯をきちんと締め、草履と上品なバッグを合わせて。
- フォーマルな場(結婚式など ※注意が必要): アンティークの訪問着や付け下げに、格の高い袋帯を合わせます。ただし、アンティーク着物は現代の礼装ルールと異なる場合があるため、TPOをよく確認し、不安な場合は避けるのが無難です。
固定観念にとらわれず、小物合わせやアレンジを工夫して、自分らしいアンティーク着物スタイルを見つけてみてください。
7. お手入れ・保管完全ガイド
繊細なアンティーク着物を長く美しく保つためには、正しいお手入れと保管が欠かせません。
7-1. 着用後のお手入れ(自宅でできる基本)
- 陰干し: 着用後はすぐに畳まず、着物ハンガーにかけて風通しの良い室内で半日〜1日程度陰干しします。直射日光は色褪せの原因になるので避けましょう。これにより、湿気や汗を飛ばし、カビや黄ばみを防ぎます。
- 汚れチェック: 衿、袖口、裾、上前など、汚れやすい部分をチェックします。軽いホコリなどは、柔らかいブラシや布で優しく払い落とします。
- シミが付いた場合: 絶対に自分でこすったり洗ったりしないでください。シミの種類や範囲にもよりますが、早めに着物専門のクリーニング店(悉皆屋 しっかいや)に相談するのが最善です。
- シワ伸ばし: 基本は陰干しで自然に伸びるのを待ちます。アイロンをかける場合は、必ず「低温」設定で「あて布」をし、裏側から優しくかけます。縮緬(ちりめん)や刺繍部分は特に注意し、スチームは避けるのが無難です。

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7-2. 保管のコツ
- 湿気対策:
- 保管場所: 湿気の少ない、風通しの良い場所を選びます。桐たんすが理想的ですが、ない場合は通気性の良い着物専用の収納ケースを利用しましょう。プラスチックケースは湿気がこもりやすいので避けます。
- たとう紙: 着物を一枚ずつ「たとう紙(文庫)」に包んで保管します。湿気を吸い取り、ホコリからも守ってくれます。定期的に新しいものに交換しましょう。
- 除湿剤: 収納場所には、着物用の除湿剤(シリカゲルなど)を置くと効果的です。
- 保管場所: 湿気の少ない、風通しの良い場所を選びます。桐たんすが理想的ですが、ない場合は通気性の良い着物専用の収納ケースを利用しましょう。プラスチックケースは湿気がこもりやすいので避けます。
- 防虫対策:
- 防虫剤: 着物専用の防虫剤を使用します。複数の種類を混ぜて使うと化学反応を起こすことがあるので、一種類に絞りましょう。防虫剤が直接着物に触れないように、たとう紙の上や隅に置きます。
- 虫干し: 年に1〜2回、湿度の低い晴れた日に「虫干し」を行うのが理想です。着物を広げて風を通し、湿気を飛ばして虫食いを防ぎます。
虫干しのやり方の詳細ついてはこちらの記事をご覧ください↓
【着物の虫干し】自宅で簡単にできる方法をお教えします
- 防虫剤: 着物専用の防虫剤を使用します。複数の種類を混ぜて使うと化学反応を起こすことがあるので、一種類に絞りましょう。防虫剤が直接着物に触れないように、たとう紙の上や隅に置きます。
- たたみ方: 正しいたたみ方(本だたみ)でたたみ、シワを防ぎます。長期間同じ状態で保管すると折り目が変色したり弱ったりすることがあるため、虫干しの際などにたたみ直すと良いでしょう。
7-3. 専門家によるメンテナンス
- クリーニング: 汗抜きや全体の汚れ落としは、信頼できる着物専門のクリーニング店に依頼しましょう。
- シミ抜き・修繕: 古いシミや生地の破れなどは、悉皆屋さんや和裁士さんに相談します。状態によっては修復が難しい場合もあります。
手間をかけた分だけ、アンティーク着物は長くその美しさを保ってくれます。愛情をもってお手入れしてあげましょう。
まとめ
この記事では、初心者の方がアンティーク着物を選ぶ際に知っておきたい基礎知識から、具体的な選び方のポイント、コーディネート、お手入れ方法までを詳しく解説しました。
アンティーク着物選びの重要ポイント:
- 定義と魅力を理解する: 戦前の希少な着物であり、独特のデザインや手仕事が魅力。
- メリット・デメリットを知る: サイズや状態に注意が必要。
- 状態とサイズをしっかりチェック: シミ、傷み、自分の体型に合うかを確認。
- 信頼できるお店で購入する: 初心者は専門店での購入が安心。
- 正しいお手入れと保管を心がける: 長く楽しむための秘訣。
アンティーク着物は、一枚一枚が持つ物語を感じながら、自分だけの着こなしを楽しめる奥深い世界です。難しく考えすぎず、まずは信頼できるお店で実際に着物に触れ、その美しさを感じてみてください。
「自分に似合うアンティーク着物を見つけたい」「コーディネートに迷っている」など、さらに詳しいアドバイスが必要な方は、お気軽にご相談ください。(ここに購入相談リンクや問い合わせフォームへのリンクを設置)
また、以下の関連記事もぜひ参考にしてみてください。
(ここに関連記事への内部リンクを設置 例:『アンティーク着物の年代別見分け方』『簡単!半幅帯のアレンジ結び』など)
さあ、あなたもアンティーク着物で、日常に彩りを加えてみませんか?

アンティーク着物よくある質問(FAQ)
Q1: アンティーク着物は、身長が高い(低い)と着られませんか?
A1: 必ずしも着られないわけではありません。身長が高い方は身丈が短くなることが多いですが、おはしょりなしの対丈(ついたけ)で着たり、羽織ものとして活用したりする方法があります。身長が低い方は、身丈が長くても着付けで調整可能です。裄丈(腕の長さ)や身幅(胴回り)の方が調整しにくい場合があるので、そちらを優先して確認しましょう。
Q2: 気に入った着物が見つかったのですが、シミがあります。購入しても大丈夫ですか?
A2: シミの種類、場所、大きさによります。薄く目立たないシミであれば許容範囲とされることもありますが、衿元や前身頃など目立つ場所の濃いシミは、クリーニングでも完全に落ちない可能性があります。購入前にシミ抜きの見積もりを専門店で取れるか確認するか、シミがあることを納得した上で購入しましょう。初心者の方は、なるべくシミの少ない状態の良いものを選ぶのが安心です。
Q3: アンティーク着物の匂いが気になります。取る方法はありますか?
A3: 樟脳などの防虫剤や、保管状態によるカビの匂いがすることがあります。まずは風通しの良い場所で数日間陰干しを試してみてください。ある程度は軽減されますが、完全には取れないことも多いです。着物専門のクリーニング店で消臭加工を依頼することも可能ですが、費用がかかります。
Q4: アンティーク着物に合う帯や小物はどう選べばいいですか?
A4: 着物と同時代のアンティーク帯を合わせるのが最もクラシックですが、現代の帯やリサイクルの帯を合わせても問題ありません。着物の色柄に合わせて、帯の色柄を選びましょう。華やかな着物にはシンプルな帯、シンプルな着物には柄物の帯など、バランスを考えて選ぶと素敵です。帯揚げや帯締めで差し色を入れるのもおすすめです。
Q5: アンティーク着物は洗濯できますか?
A5: 基本的に自宅での洗濯はできません。特に正絹のアンティーク着物は水に弱く、縮みや色落ち、生地を傷める原因になります。汚れが付いた場合は、専門のクリーニング店(悉皆屋)に相談してください。

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