リユース着物 たんす屋

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2025年08月11日

おうち時間を彩る!リサイクル着物で始める普段着和装ライフ

着物を普段着に

自宅で過ごす時間を「普段着物」で豊かにしませんか?このブログでは、リラックスできる“おうち着物”の始め方を徹底解説。リサイクル着物、中古着物を賢く選び、自分らしく着こなすための素材選び、着付けのコツ、汚れ対策、おしゃれなコーディネート例まで、役立つ情報が満載です。

完璧な着姿より「心地よさ」を重視し、日本の伝統的な美意識を取り入れた新しいライフスタイルを提案します。さあ、あなたも今日から「おうち着物」で、日常に静かな彩りを加えてみませんか。

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目次
1.  “おうち着物”とは?
 1-1. おうち着物の魅力
 1-2. 外出着とのちがい
 1-3. はじめやすくする3つの考え方
 用語ミニ解説
2.おうち着物に向いているリユース着物の特徴
 2-1. 素材で選ぶ
 2-2. 仕立てとサイズ
 2-3. 柄と雰囲気
 2-4. コンディションチェック
 2-5. 価格感と選び方のコツ
 2-6. お直し/カスタムで“おうち最適化”
 2-7. 最初の1セット例
3. 快適に過ごすための工夫
 3-1. 動きやすい着付けのポイント
 3-2. 食事や家事の際の注意点
4. おうち時間を楽しむ着物コーデ例
 4-1. 季節別コーデ
 4-2. シーン別コーデ
 4-3. 洋服小物“流用”アイデア
 4-4. 柄合わせのコツ
 4-5. 1週間“おうち着物”プラン
 4-6. 最小スターター小物
まとめ — おうち着物のメリットと、“日本の精神”をまとう楽しさ
 おうち着物の主なメリット
 日本の精神をまとう意義
 今日から始める3ステップ

1. “おうち着物”とは?

「おうち着物」は、家の中でリラックスして過ごすための“普段着”としての着物スタイル。外出用のフォーマルやお出かけ着と違い、着心地・動きやすさ・お手入れのしやすさを最優先にします。完璧な所作や崩れない着付けよりも、自分が楽しく快適にいられることが第一条件です。

1-1. おうち着物の魅力

  • 気分転換になる:部屋着の延長より少しだけ“ちゃんとする”ことで、在宅ワークや家事のスイッチが入りやすい。
  • 姿勢・所作が整う:帯があることで自然と背筋が伸び、だらだらしづらい。
  • 季節感を楽しめる:素材や色柄で四季の変化を感じやすい。
  • コスパ&サステナ:リサイクル、リユース(中古)なら手頃で、循環型の買い方にも。
  • コーデ遊びが自在:誰の目も気にせず、実験的な組み合わせを試せる。

1-2. 外出着とのちがい(基準は“ラクさ”)

  • 素材:洗いやすい木綿・ポリエステル・ウール・麻などを中心に。
  • 着付け:裾はやや短め、帯は軽い半幅帯や兵児帯で“背中フラット”。
  • 道具:腰紐はゴム紐OK、補整は最小限で軽量化。
  • メンテ:着たらサッと陰干し→畳むだけの時短ケア。

1-3. はじめやすくする3つの考え方

  1. “汚れても平気”前提で選ぶ:濃色・細かい柄・家庭洗濯OK素材。
  2. “短め・軽め・やわらかめ”で着る:つまずき防止&長時間でも疲れにくい。
  3. “持っている物で代用”:足袋の代わりに靴下、帯留めの代わりにブローチなど。

用語ミニ解説

  • リサイクル着物・リユース着物:中古流通の着物全般。比較的新しい古着から、アンティーク(おおむね戦前〜昭和初期の古いもの)までを含むことがあります。
  • 単衣(ひとえ)/袷(あわせ):裏地のない単衣は軽く涼しめ、裏地付きの袷はあたたかく秋冬向き。おうちでは“体感温度で選ぶ”でOK。
  • 長襦袢(ながじゅばん):着物の下に着る肌着。二部式(上下分かれるタイプ)やうそつき襦袢(衿だけ見せる簡易タイプ)だと楽。
  • 半幅帯(はんはばおび):軽く短い帯。カルタ結びなど座っても背中がゴロつかない結びができる。
  • 居敷当て(いしきあて):お尻部分の当て布。座り仕事が多い人はあると安心。

まずは“おうち基準”

お出かけの格やルールは一旦脇へ。洗える・軽い・楽しい――この3つを満たせば、それは立派なおうち着物。完璧に着られなくても大丈夫。毎日の動線(デスク→キッチン→ソファ)に馴染むかどうかを試しながら、少しずつ自分の“正解”を見つけていきましょう。

2.おうち着物に向いているリユース着物の特徴

2-1.素材で選ぶ(洗いやすさ&季節感が最優先)

  • 木綿(もめん):肌ざわりが良く、吸湿性◎。一年中使える“主役素材”。家庭洗濯しやすく、シワも味として楽しめます。
  • ポリエステル:とにかくラク。洗濯機OK・速乾・色落ちしにくい。静電気が気になる冬は、静電気防止スプレーやコットンの肌着で対策を。
  • ウール:あたたかく軽い秋冬の味方。自宅洗いは縮みに注意(押し洗い・陰干し)。毛羽立ちがあっても“部屋着ならOK”の懐の深さ。
  • 麻(あさ):夏はこれ。通気性バツグンで汗がこもりにくい。洗うほど柔らかく育つ素材です。
  • シルク(正絹):軽くて気持ちいいけれど、水や油に弱くシミが出やすい。おうちでは“お気に入りの一枚”として、食事や水仕事にはエプロン併用が安心。

迷ったら「木綿 or ポリ」を起点に、季節でウール・麻をプラス、が失敗しにくい流れです。

木綿の産地とその特徴

種類 産地主な特徴
会津木綿福島県会津地方厚手で丈夫、温かみのある着心地。鮮やかな縦縞模様。普段着から農作業まで幅広く活躍。
伊勢木綿三重県津市最高級の純綿糸使用、柔らかいタッチ。明るい色柄が多く、普段着として親しまれる。
松阪木綿三重県松阪市縞模様と藍染め、無地のように見える独特の風合い。江戸で人気、丈夫で長持ち。
片貝木綿新潟県小千谷市片貝町裾さばきが良くシワ・縮みになりにくい。表面に凹凸があり、さらりとした肌触り。
遠州木綿静岡県浜松市優しい肌触りとしなやかな風合い。伝統的な縞模様「遠州縞」がある。
備後絣広島県備後地方日本三大絣の一つ。藍などの染料による深い色合い。着物以外にも利用される。
弓浜絣鳥取県米子・境港市自然模様(鳥や花など)が特徴。無形文化財・伝統工芸品指定。
コーデュロイ静岡県遠州地方世界有数の産地。95%以上の国内シェア。厚地で保温性が高く、やわらかな肌触り。畝の凹凸が空気を閉じ込め暖かい。
デニム岡山県倉敷市/広島県備後地方高品質・セルビッジデニム。耐久性・柔らかさ・深みのある藍色。普段着用からお洒落着まで。

参照:
400年の伝統を纏い、世界に挑む会津木綿

守られる伝統 臼井織布さんの伊勢木綿

2-2. 仕立てとサイズ(ざっくり基準でOK)

  • 単衣(ひとえ)推し:裏地なし=軽くて涼しい。空調の効く家では一年通して使いやすい。
  • 身丈(みたけ):外出用は“身長と同じくらい”が基本ですが、家では短めOK。おはしょり(腰で余りをたたむ部分)が少なくても問題なし。
  • 裄(ゆき):首のうしろ(ぐりぐり)から手首のくるぶしまでを測った長さが目安。自分の裄±1–2cmに収まれば、家では十分。多少短くても実用上困りません。
  • 居敷当て(いしきあて):座り時間が長い人や木綿派はあると安心(お尻の生地が伸びにくい)。なければ後付けも可能。

**対丈(ついたけ)**で着てもOK:身丈が足りない古着は、おはしょりを作らず“スッ”と着る対丈で。裾が床につかない長さなら家着としては十分。

2-3. 柄と雰囲気(汚れに強い・気分が上がる)

  • 小紋・縞・格子・無地などの細かい柄は、汚れやシワが目立ちにくくおうち向き。
  • 濃色や中間色はシミ隠しの味方。反対に白場が広いもの金銀の加工が多いものは気を遣うので外出用へ回すのが◎。
  • アンティークは柄が魅力。絹はデリケートなので、まずは短時間から試運転を。

2-4. コンディションチェック(中古ならではの安心ポイント)

  • シミ・ヤケ:衿・袖口・裾を重点チェック。クリーム色の点々(ヤケ)や輪郭のあるシミは写真拡大で確認。
  • におい:樟脳・カビ臭は陰干し+衣類用消臭で軽減できる場合も。強いカビ臭は見送りが無難。
  • ほつれ・虫食い:脇・裾・袖付けの縫い目をチェック。糸が切れていても、家着なら軽修理で戦力になります。
  • サイズ表記:ネット購入時は身丈・裄・袖丈・前幅/後幅の実寸を要チェック。迷ったら裄優先が着やすい。

2-5. 価格感と選び方のコツ

  • リユースは「最初は“惜しくない価格”ד洗える素材”」が鉄則。
  • 1枚目はベーシックな無地〜細柄、2枚目以降で遊び柄を追加すると着回しがラク。
  • 帯は半幅帯から。軽く、座っても背中がゴロつかないので在宅ワーク向き。

2-6. お直し/カスタムで“おうち最適化”

  • 半衿(はんえり)をポリやレースに:汚れに強く、印象チェンジも簡単。
  • 居敷当て追加:木綿・麻には薄手コットンでOK。座りジワ・生地伸び対策に。
  • 裄出し:頻度高い一枚は裄を自分サイズへ。難しければアームカバーで袖口汚れ&短さカバー。
  • 腰紐をゴム紐へ:締め付け軽減。伊達締めもソフトタイプに替えるといきなり快適。

2-7. 最初の1セット例(迷ったらこれ)

  • 木綿の小紋(単衣)+半幅帯(無地or細柄)
  • 二部式長襦袢(うそつきでも可)
  • 腰紐2本(うち1本はゴム)+ソフト伊達締め1
  • 洗える半衿(白 or 生成り)
  • 靴下(足袋ソックスがあればベター)

これで「洗える・軽い・短めに着られる」の三拍子がそろいます。

3. 快適に過ごすための工夫

おうちで長時間着る前提なら、ポイントは「軽い・短め・締めすぎない」。動線(デスク↔キッチン↔ソファ)に合わせて、体に負担がかからない着方に調整しましょう。

3-1. 動きやすい着付けのポイント

  1. 下ごしらえ(インナー)
    • 吸汗速乾Tシャツ or 和装ブラ/スポブラ+ステテコ(またはレギンス)。
    • 補整(体の凹凸をならすタオル)は最小限でOK。軽さ優先。
  2. 裾は“くるぶし〜足首の少し上”
    • つまずき防止。掃除・階段はさらに+2〜3cm短めが快適。
    • 身丈が足りない古着は対丈(おはしょり無し)でOK。
  3. 腰紐と伊達締めは“ゆるめ・柔らかめ”
    • 腰紐は骨盤の少し上に、息を吐いて指1本入る程度。
    • ゴム紐やソフト伊達締めを使うと長時間でもラク。
  4. 帯は半幅帯/兵児帯+“背中フラット”結び
    • 座りやすく背中がゴロつきにくい。
    • カルタ結び(ミニ解説)

      ①帯を胴に2巻き→前で結ぶ/②タレを板状に折る→③結び目の下に差し込む→④帯の上下を軽く整える。

      一文字結びも同様に薄く仕上がります。
  5. 胸元は“開けすぎない・詰めすぎない”
    • かがんでも衿が崩れにくいよう、鎖骨の少し下で安定させる。
    • 背中のシワは前に集め、伊達締めの上でならす。
  6. 袖・手元の工夫
    • アームカバー/袖留めクリップで袖口を固定。
    • 袖幅が広い場合は、割烹着で一気に解決。
  7. 足元と滑り対策
    • 足袋ソックス+滑りにくい室内履き。フローリングは特に安全第一。

用語補足:伊達締め=着物・長襦袢を胸元で安定させる帯状の小物。

3-2. 食事や家事の際の注意点

  • 汚れ・油跳ね対策
    • カフェエプロン/割烹着+濃色が安心。半衿はポリやレースにして汚れを気にしにくく。
    • 食事中はナプキンや薄手タオルを胸元に挟むと衿汚れ予防に。
  • 火まわりの安全
    • 化繊(ポリエステル)や兵児帯は火に弱いため、ガス台では木綿のエプロン+袖留めを。
    • 炒め物のときは袖を固定してから作業。IHでも油跳ねは要注意。
  • 水仕事
    • アームカバー+ゴム手袋で袖口をブロック。
    • 裾はクリップで前だけ一時的に上げる(おはしょりの余りを折り上げて留めると崩れにくい)。
  • 掃除・育児・ペット
    • かがむ作業は歩幅小さめ+裾さばきを意識。
    • 抱っこや床掃除が多い日は、帯をやや低めにして腹部の圧を減らす。
    • ペットの毛はコロコロを帯まわりに常備。
  • 温度・湿度コントロール
    • 夏:麻肌着+汗取りインナー、扇子や小型扇風機で首元の蒸れ解消。
    • 冬:腹巻き+レギンス+薄羽織/半纏。静電気は保湿+静電気防止スプレーで軽減。
  • 脱いだ後の時短ケア
    • ハンガーで30分陰干し→畳むが基本。においが気になる日は風通しのよい場所で数時間
    • シミはこすらず叩く(水性は濡らした布で、油性はベビーパウダーで応急)。

4. おうち時間を楽しむ着物コーデ例

「洗える・軽い・短め」さえ押さえれば、あとは“気分が上がるか”で選んでOK。季節×シーン別に、具体的な組み合わせと小ワザをまとめました。

4-1. 季節別コーデ

春(軽やか・明るめ)

  • レシピ:木綿小紋(薄ベージュ×小花)+半幅帯(若草色)+レース半衿+白ソックス
  • ポイント:顔まわりは明るい半衿で映りを良く。帯は柔らかめでカルタ結びにして背中フラット。
  • 色合わせ:ベース=生成り/メイン=若草/アクセント=薄ピンク(帯締め代わりの細ベルト)

夏(涼感・通気)

  • レシピ:麻着物(薄グレーの縞)+兵児帯(藍)+メッシュ肌着+素足に滑り止め室内履き
  • ポイント:裾は**+2cm短め**、汗取りインナーで衿のベタつきを軽減。
  • 小ワザ:帯は一文字結びで薄く、首元にガーゼ手ぬぐいを忍ばせて汗対策。

秋(深色・質感)

  • レシピ:ウール縞(焦げ茶×ベージュ)+半幅帯(ボルドー)+薄羽織(チャコール)
  • ポイント起毛感のあるウールで季節感UP。帯は濃色で引き締め、羽織は着脱しやすい前開きに。
  • 小ワザ:乾燥で静電気が出やすいので、保湿+静電気防止スプレーを軽く。

冬(保温・重ね)

  • レシピ:木綿小紋(紺×小格子)+綿の長襦袢+半幅帯(マスタード)+腹巻き+レギンス+半纏
  • ポイント:インナーで温めて着物は軽く。帯は低めにして圧を分散。
  • 小ワザ:足元は厚手ソックス+室内履き、衿元にウールストールを差し込んで体感温度を底上げ。

4-2. シーン別コーデ

テレワーク(上半身勝負)

  • レシピ:無地木綿(ライトグレー)+半幅帯(ネイビー)+白半衿
  • 画面映え白~明るい半衿で顔色UP、柄は細かいor無地で落ち着きを。
  • 実用:背中が出ないカルタ結び、椅子に寄りかかってもゴロつかない。

お茶・読書・ゆるリラックス

  • レシピ:柔らか木綿(ペールブルー)+兵児帯(ラテ色)+ニット羽織
  • 実用:帯はふわっと結び、お腹の圧少なめ。ひざ掛けは帯下に差し込むと落ちにくい。

料理・掃除メインの日

  • レシピ:濃色木綿(墨黒)+半幅帯(濃紺)+カフェエプロン+袖留め
  • 実用:油・水対策に割烹着も。裾は前だけクリップで一時上げ
  • 火まわり:化繊帯の日は火から距離をとる(IHでも油跳ね注意)。

近所の買い物(ワンマイル)

  • レシピ:木綿格子+半幅帯(からし)+薄羽織+足袋スニーカー(または白スニーカー+足袋ソックス)
  • 実用:鍵や小銭は帯の間サコッシュへ。裾は短め設定で段差も安心。

4-3.  洋服小物“流用”アイデア

  • ブローチを帯留め代わりに:細ベルトで帯締め代用→ブローチを中央へ。
  • スカーフを帯揚げ風に:半幅帯の上端に少しのぞかせるだけで印象チェンジ。
  • ニットカーデを羽織代わりに:前は留めずにストールピンで軽く留める。
  • 靴下を足袋代わりに:親指が分かれていなくても室内ならOK。滑り止め付きが安全。

4-4. 柄合わせのコツ(失敗しない3ルール)

  1. 色は3色まで(ベース・メイン・アクセント)。
  2. 柄×柄は“大小”で差をつける(大きい格子+細かい小紋など)。
  3. 悩んだら無地帯:どんな着物にも合い、部屋着感をキレイめに整える。

4-5. 1週間“おうち着物”プラン

  • :ライトグレー木綿+紺半幅(仕事モード)
  • :薄グレー縞の麻混+藍兵児帯(家事多め—軽く)
  • :紺小格子+からし半幅+白半衿(ミーティングあり・上半身映え)
  • :焦げ茶ウール+ボルドー半幅(読書&散歩)
  • :生成り木綿+若草半幅(気分転換に明るめ)
  • :濃色木綿+濃紺半幅+エプロン(料理多め)
  • :ペールブルー木綿+ラテ兵児帯+ニット羽織(のんびり)

4-6. 最小スターター小物

  • 袖留めクリップ/アームカバー:水回り&掃除の相棒。
  • カフェエプロン or 割烹着:衿・袖の汚れをブロック。
  • ストールピン/ブローチ:帯・羽織・カーデの固定に。
  • コロコロ:帯回り&裾のケア。
  • 着物ハンガー:脱いだらまず陰干しの“定位置”。

まとめ — おうち着物のメリットと、“日本の精神”をまとう楽しさ

おうち着物は、ただの衣替えではありません。暮らしの速度を半歩ゆるめ、毎日を丁寧に味わうための小さな装置です。

おうち着物の主なメリット

  • 気分と集中が切り替わる:帯を結ぶ一手間が、在宅ワークや家事のスイッチに。
  • 体が整う:自然と背筋が伸び、呼吸が深くなる。動作も静かで丁寧に。
  • 季節を感じる:木綿・麻・ウール…素材と色で四季のうつろいを身にまとう。
  • サステナ&経済的:リユースで“もったいない”を実践。良い布を長く活かせる。
  • 創造性が育つ:帯・半衿・小物の組み合わせで、毎日ちがう自分に出会える。
  • 家が好きになる:衣ずれの音、陰干しのルーティン――暮らしに心地よい“間”が生まれる。

日本の精神をまとう意義

  • 用の美(ようのび):役に立つからこそ美しい、という価値観。家事や仕事に“機能する”着方が、そのまま美へつながる。
  • 間(ま):動作と時間に余白をつくる感覚。帯を締め、袖をさばく一連の所作が、心に余白をもたらす。
  • もったいない:受け継がれた布に新しい命を与える。リユース着物は循環の実践そのもの。
  • 侘び寂び(わびさび):少しのヤケや柔らかいあたりも“味”として愛でる。経年の表情を楽しむ寛容さ。
  • 礼(れい):厳格なルールではなく、布や自分、まわりへの“ていねいさ”。その心が所作に宿る。

難しい決まりに縛られる必要はありません。軽く、短めに、心地よく――それだけで十分に「和」をまとえます。

今日から始める3ステップ

  1. 素材を決める:まずは木綿 or ポリの“惜しくない一枚”。
  2. 短め・軽めで着る:半幅帯+背中フラットの結びで、長時間もラクに。
  3. ケアをルーティン化:脱いだら陰干し→畳む。続く仕組みが心も家も整える。

最後に。

おうち着物は「非日常」ではなく、日常の質を一段上げる道具です。家はあなたの一番小さな舞台。布をまとい、背筋をすっと立てる――その瞬間から、静かな誇りが暮らしに差し込みます。今日の一枚が、あなたの“普段”を少しだけ美しく、やさしく変えてくれますように。

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