2025年04月15日
着物を着て汗をかいた後のNG習慣と長持ちの秘訣

着物を着た後のケア、あなたは大丈夫ですか?実は、間違った方法で保管すると、着物の寿命を縮めてしまうかもしれません。特に、汗をかいた後のケアは重要です。
この記事では、着物を長持ちさせるための正しいお手入れ方法を徹底解説。今日からできる簡単な習慣で、大切な着物を美しく保ちましょう。
2025/04/15
目次
着物を着た後、すぐにハンガーにかけていませんか?実は、この習慣が着物の寿命を縮めてしまう可能性があります。汗や湿気を含んだままハンガーに吊るすと、生地の劣化や型崩れの原因になることも。大切な着物を長く美しく保つために、正しいケア方法を身につけましょう。
1. なぜすぐにハンガーに掛けてはいけないのか?
着物を脱いだ直後にハンガーに掛けると、以下のような問題が起こる可能性があります。
1-1. 湿気がこもる
着物は体温や汗の影響を受け、着用後には湿気を含んでいます。特に、夏場や汗をかきやすい季節は注意が必要です。
湿気を含んだままハンガーに掛けると、着物とハンガーの間に湿気がこもり、カビや黄ばみの原因になることもあります。 (写真: 湿気がこもった着物の例)
1-2. シワが伸びにくくなる
着用中にできたシワは、重力によって自然に伸びることがあります。しかし、湿った状態でハンガーに掛けると、シワが取れにくくなり、次回着用時にアイロンが必要になることも。
アイロンをかける回数が増えると、生地への負担も大きくなってしまいます。
1-3. 型崩れのリスク
特に袷(あわせ)の着物は、表地と裏地の伸縮率が異なるため、湿ったまま長時間吊るすと「ふくろ」と呼ばれる型崩れを引き起こします。
型崩れは着物の美しさを損なうだけでなく、修復にも手間と費用がかかってしまいます。 また、単衣の着物でも、湿ったままハンガーに吊るしておくと、生地が伸びてしまうことがあります。
2. 着物を長持ちさせる正しいお手入れ方法
着物を美しい状態で保つためには、以下の手順でケアするのが理想的です。
2-1. 椅子の背もたれに掛けて湿気を飛ばす
脱いだ後すぐにハンガーに掛けるのではなく、まず椅子の背もたれなどに掛けて1〜2時間ほど置きます。
こうすることで、湿気が自然に飛び、汗の成分も拡散しやすくなります。夏場や汗をたくさんかいた場合は、3時間ほど置く方が良いでしょう。
2-2. 風通しの良い場所でハンガーに掛ける
椅子での仮置きが終わったら、着物用のハンガーに掛け、風通しの良い場所で2〜3時間ほど陰干しします。
風通しの良い場所とは、例えば、窓際やベランダなど、空気の流れがある場所のことです。直射日光を避けることで、生地の日焼けを防ぐことができます。
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2-3. たたんで収納する
十分に湿気が抜けたら、着物を丁寧にたたみ、たとう紙に包んで収納します。
たとう紙は湿気を吸収する効果があるため、定期的に新しいものに交換すると、さらに良い状態を保つことができます。たとう紙は、1年に1回程度を目安に交換しましょう。
着物の定期的な虫干しの仕方については下記の記事をご覧ください。

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3. 正しいケアがもたらすメリット
この方法を実践することで、以下のようなメリットがあります。
- カビや黄ばみを防ぐ: 湿気を適切に飛ばすことで、着物の生地を清潔に保ち、カビや黄ばみの発生を抑えます。
- シワを防ぎ、美しい状態を維持: 自然な重みでシワが伸び、アイロンの手間を減らすことができます。
- 型崩れを防ぐ: ハンガーに掛ける時間を適切に調整することで、生地の伸縮を防止し、型崩れを防ぎます。
- 着物の寿命を延ばす: 適切なケアを行うことで、着物の寿命を延ばすことができます。
- 経済的: 着物を長く愛用することで、クリーニング代や買い替え費用を抑えることができます。
まとめ
着物のお手入れは愛情と手間をかけて
着物を長持ちさせるためには、日々のケアが欠かせません。少しの手間をかけるだけで、次回も気持ちよく着用できる状態を保つことができます。
正しい手順のポイント
- 脱いだら椅子に掛けて1〜2時間放置(湿気を飛ばす)
- その後、ハンガーに掛けて風通しの良い場所で陰干し(2〜3時間)
- 湿気が抜けたら、たとう紙に包んで収納
この習慣を続けることで、着物を美しく長持ちさせることができます。ぜひ、今日から試してみてください!

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