2025年05月27日
初心者必見!未使用品のリサイクル着物を買う前に知っておきたいポイント

はじめての着物選び。ワクワクする反面、「どんなものを選べばいいの?」と迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。そんなときに目に留まるのが「未使用品」のリサイクル着物。
見た目は新品同様で、お値段もお手頃。初心者さんにぴったりな印象を受けませんか。
でも実は、「未使用品」とひとことで言っても、その意味や状態には少し注意が必要なんです。
この記事では、着物初心者の方がリサイクル・リユース着物の「未使用品」を選ぶ際に知っておきたいポイントや注意点を、やさしく丁寧に解説していきます。
失敗のない着物選びで、安心してあなたらしい着物ライフを始めてみましょう。
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目次
1.「未使用品」ってどういう意味?
1-1. 一度も着られていない、でも「新品」ではない?
1-2. 「流通済み」だから“新品扱い”ではない理由
1-3. 「未使用品」はお得? それともリスク?
2. 「未使用品」だからこそ気をつけたいポイント
2-1. 実は「ほんとうに誰も着ていない」とは限らない?
2-2. 長期保管による経年劣化の落とし穴
2-3. 「しつけ糸付き=完璧」ではない?
2-4. 初心者さんが特に注意したいポイントまとめ
3. 初心者さんにおすすめのチェックポイント
3-1. ランク表示を正しく読み取る
3-2. 商品説明文の“ここ”をチェック
3-3. 写真だけでは分からない部分も
3-4. 実店舗で見るときのコツ
3-5. 小さな違和感に敏感になってOK!
4. 購入前にできること・しておくと安心なこと
4-1. 店舗に確認したいことリスト
4-2. オンライン購入での注意点
4-3. 信頼できるお店の選び方
4-4. できれば、最初の一枚は“実店舗”で
5. まとめ
5-1. 「未使用品」は、着物デビューの心強い味方
5-2. 着物との出会いをどうか楽しんで
1.「未使用品」ってどういう意味?

中古着物市場でよく目にする「未使用品」。未使用品と聞くと、「新品と同じ」というイメージを持つ方が多いかもしれません。確かに見た目にはほとんど新品と変わらない美しい状態のものが多いのですが、実は着物の世界においての「未使用品」には、少しだけ特有の意味があります。
1-1.一度も着られていない、でも「新品」ではない?
リサイクル着物やリユース着物の「未使用品」とは、文字通り「一度も人に着られていない着物」のこと。つまり、仕立てられたあとに誰も袖を通していない状態のものを指します。
しつけ糸(着物の形を保つための仮縫い糸)がついたままになっていることも多く、「新品のように見える」と感じるのも当然です。
でも、ここで大切なのが「新品と未使用品は違う」ということ。
1-2. 「流通済み」だから“新品扱い”ではない理由
未使用品といっても、それが「リサイクル」や「リユース」として販売されているのは、すでに一度市場に出たものだからです。たとえば、
- 呉服店や問屋での長期在庫品
- お客様の注文がキャンセルされた仕立て済みの着物(いわゆる「誂え流れ品」)
- 店舗や業者間で保管されていた商品
このような経緯を経た着物は、着られていなくても「中古品」というカテゴリに含まれることになります。
新品として正式に販売されたことがないために、「新古品」や「未使用品」として、少しお手頃な価格で出回るのです。
1-3. 「未使用品」はお得? それともリスク?
「未使用品」は、着用歴がないことで状態が良いものが多く、価格も新品よりかなりリーズナブル。ですから、これから着物を始めたいと思っている方にはとても魅力的な選択肢になります。
ただし、次の章で詳しくお伝えするように、「未使用=完璧」ではないという点には注意が必要です。
2.「未使用品」だからこそ気をつけたいポイント
「誰も着ていない」「しつけ糸付き」「新品同様」と言われると、どうしても安心してしまいますよね。
ですが、着物の「未使用品」には、“未使用”であっても気をつけておきたいことがいくつかあります。
ここでは、初心者さんが見落としやすいポイントを丁寧にご紹介します。
2-1. 実は「ほんとうに誰も着ていない」とは限らない?
未使用品として出回っている着物のなかには、撮影や店舗でのディスプレイのために、トルソー(人形)に着せ付けられたことがあるものもあります。
こうしたケースでは人の体に直接着せられたわけではないため「着用歴なし」として扱われますが、完全な“未使用”という意味では少しズレがあるかもしれません。
また、短時間とはいえ試着や仮合わせに使われたことがある場合もあります。そのため、気になる方は「しつけ糸がすべて残っているか」「衿まわりや裾にうっすら折れ跡やよれがないか」など、細かい部分をチェックすることをおすすめします。
2-2. 長期保管による経年劣化の落とし穴
未使用品の中には店舗などで長期間保管されていた物もあります。着られていないとはいえ、長く保管されていた着物には、時間の経過によって起こる“劣化”のリスクがあります。
たとえば──
- 黄ばみや変色:特に白地や淡い色の部分に出やすい
- シミや点ジミ:畳紙(たとうし)との接触部分にできてしまうことも
- 防虫剤や保管場所のニオイ:湿気の影響や、独特なにおいが残っている場合も
外見上はきれいでも、光の加減や照明の色で見えにくい変化があることもあるため、商品写真だけで判断するのはやや不安です。
購入前に「保管年数」や「変色やにおいの有無」を確認できると安心ですね。
2-3.「しつけ糸付き=完璧」ではない?
しつけ糸がついたままだと、「完全に新品同様」と思ってしまいがちですが、それも過信は禁物です。
しつけ糸は確かに「誰も着ていない証拠」として信頼できる要素のひとつではありますが、それだけで着物の状態すべてが保証されるわけではありません。
糸がついていても、保管環境によってはニオイや色あせが進んでいることもあります。あくまで“参考程度”の判断材料とし、全体の状態を確認する姿勢が大切です。
2-4. 初心者さんが特に注意したいポイントまとめ
| チェックポイント | なぜ大切? |
| 店頭展示・撮影使用歴 | 実際には未使用ではない可能性もあるため |
| 保管年数や保管状況 | 経年劣化やにおいの原因になることも |
| しつけ糸の有無 | 着用歴の判断に役立つが、万能ではない |
| 変色・点ジミ・折れ跡 | 写真では気づきにくいため要確認 |
「未使用品だから安心」と思い込まず、ひとつひとつ丁寧に見ていくことで、自分にぴったりの一枚に出会える可能性がぐっと高まります。
3. 初心者さんにおすすめのチェックポイント

リサイクル着物の「未使用品」は、うまく選べばとてもお得で、初めての一枚にぴったり。ただし、「どこをどう見ればいいのかわからない……」という方も多いはず。
ここでは、着物初心者さんでも無理なく実践できる、購入前のチェックポイントをやさしく解説します。
3-1. ランク表示を正しく読み取る
リサイクル着物を扱うお店の多くは、商品の状態をランク別に表示しています。これは状態の良し悪しをひと目で判断できる便利な目安ですが、実際にどのような意味があるのか、簡単に確認しておきましょう。
| ランク表示 | 意味・特徴 |
| Sランク / AAAランク | 未使用品、新品同様。しつけ糸付き、着用歴なしが基本。 |
| Aランク | 目立つダメージはないが、微細な経年変化がある場合も。 |
| Bランク以下 | 多少のシミや色あせが見られる。使用感があるものも。 |
ポイントは、「SランクやAAAランク」だからといって過信しないこと。商品によって基準が異なるため、あくまで参考として捉え、説明文と写真をセットでチェックすることが大切です。
たんす屋の各店舗、オンラインストアでは独自のランク基準を設けてお客様の判断のお役に立つように努めています。
| 商品の状態ランクについて | |
| マーク無し | 新品新品商品となります。 |
| S | 新古品・未使用品新品同様のとても安心してご利用いただける美品です。 |
| A | 中古品-ほとんど使用感なし使用感・着用感がほぼない状態のかなり良い中古品です。 |
| B | 中古品-わずかながら使用感あり使用感・着用感はありますが状態まずまずの中古品です。 |
| C | 中古品-気にならないダメージあり見える箇所にダメージがない、もしくは少ない中古品です。 |
| D | 中古品-多少気になるダメージあり見える箇所にダメージがいくらか見られる中古品です。洋服やバッグへのリフォームや練習着としてのご利用をおすすめします。 |
3-2. 商品説明文の“ここ”をチェック
商品ページに記載されている説明文は、着物の状態を把握するための大切な情報源です。初心者の方にとっては少し読みにくいかもしれませんが、次のようなポイントに注目してみてください。
- 保管状態の記述
「長期保管品」「在庫処分品」といった言葉がある場合、経年変化の可能性を考えて慎重に。 - シミ・ヤケ・ニオイの有無
「ほぼ目立ちません」など、曖昧な表現には注意。気になる方は、写真を拡大して確認を。 - 着丈・裄丈などのサイズ情報
自分のサイズに合うかどうかも、着物選びではとても重要です。 - しつけ糸の有無
明記されていれば、未着用である可能性が高くなります。
3-3. 写真だけでは分からない部分も
オンラインショップの場合、どうしても写真だけで判断しがちですが、写真には写らない要素もあることを忘れずに。
たとえば──
- 光の加減で隠れてしまう薄い点ジミ
- 素材の質感や光沢の度合い
- ニオイや手触り、重さなど
こうした部分は画面越しでは分からないため、購入前に気になることは遠慮なく問い合わせをして確認するのが安心です。お店によっては追加写真を送ってくれることもありますよ。
3-4.実店舗で見るときのコツ
実際にお店で手に取れる場合は、次のようなポイントに注目してみましょう。
- 自然光に近い場所で、色味やシミの有無を確認
- 衿や袖口、裾などの“こすれやすい部分”を重点的に見る
- ニオイや湿気を感じたら、保管環境をお店の方に尋ねてみる
3-5. 小さな違和感に敏感になってOK!
「この価格でこの状態ならお得」と感じることも大切ですが、初心者の方ほど、“自分の直感”も大切にしてください。
「なんとなく色がくすんで見える」「サイズがちょっと不安」「写真と少し違う気がする」──そんな小さな違和感が、のちのち“着なくなる理由”になってしまうこともあります。
少しでも「ん?」と思ったら、無理に選ばず、次の一枚を探しても遅くはありません。
4. 購入前にできること・しておくと安心なこと

リサイクル着物の「未使用品」は、お手頃な価格で高品質な一枚に出会えるチャンス。でも、せっかくの出会いをあとで後悔しないために、購入前にひと手間かけておきたい“確認ポイント”があります。
特に初心者の方にとっては、「事前の準備」が満足のいくお買い物につながる鍵になりますよ。
4-1. 店舗に確認したいことリスト
オンラインでも実店舗でも、気になることは事前にお店に問い合わせるのが基本です。
お店の方も、購入後のトラブルを防ぐために、できるだけ丁寧に対応してくれます。
以下のような点は、購入前に確認しておくと安心です。
- 保管年数:いつ頃の着物かを知ることで、経年劣化の可能性を把握できます。
- 着用歴の有無:未使用品であっても、ディスプレイや撮影に使われた履歴があるか確認。
- ニオイの有無:防虫剤や古布特有のにおいがあるかどうかは、写真ではわかりません。
- たたみジワ・折れ跡:発送時に折りジワが残る可能性も含めて確認。
- 返品・交換の可否:思っていた色やサイズと違う場合の対応について。
4-2. オンライン購入での注意点
インターネットでの購入はとても便利ですが、現物を見られないぶん、以下のような点に注意して選びましょう。
1. 写真の枚数と画質
- 複数の角度から丁寧に撮影されているかをチェックしましょう。
- 色味はモニターによって違うことがあるため、商品説明の文字情報も参考にしてください。
2. 詳細なサイズ表示
- 着丈・裄丈・袖丈など、自分の体に合うか確認。
- 初心者さんは「マイサイズ」の目安をメモしておくと安心です。
3. レビューや口コミの確認
- 同じ店舗での購入者の声は大きなヒントになります。
- 「丁寧な梱包だった」「実物の方がよかった」などの情報は特に参考になります。
4-3. 信頼できるお店の選び方
リサイクル着物を扱うお店はたくさんありますが、初心者の方は「丁寧に状態を説明してくれるかどうか」を重視するのがおすすめです。
以下のようなお店は、安心して購入できる傾向があります:
- 商品説明が具体的で正直(良い点も悪い点も記載されている)
- お問い合わせへの対応が迅速で親切
- 状態ランクに対する説明が明確
- 撮影画像に加工を加えていない(現物に近い色で表示)
さらに、着物専門のリサイクルショップや呉服屋さんが運営しているオンラインショップであれば、より信頼性が高まります。
4-4. できれば、最初の一枚は“実店舗”で
オンライン購入は便利ですが、可能であれば最初の一枚は実店舗で選ぶのもおすすめです。着物の質感、色味、重さ、サイズ感など、写真だけでは分からない要素を実際に確かめることができます。
店舗によっては、着付けのアドバイスや、コーディネートの相談にものってくれることも。直接プロに相談できる安心感は、初心者の方にとって大きな支えになります。
5. まとめ
着物を初めて選ぶとき、「本当に着られるのかな」「失敗したくないな」と、不安になる気持ちは誰しもが抱くもの。そんなときに、手に取りやすく、品質も安心できる選択肢が「未使用品」のリサイクル着物です。
でも、ただ「未使用」と書かれているからといって、すべてが完璧とは限りません。今回ご紹介したように、「保管状態」や「流通経路」、「写真では見えない部分」に少し気を配ることで、納得のいく一枚に出会える確率はぐっと高まります。
5-1. 「未使用品」は、着物デビューの心強い味方
未使用品の着物は、以下のような点で、初心者の方にぴったりです。
- 着用歴がなく、清潔感がある
- しつけ糸付きのものが多く、状態が良い
- 新品よりもお財布にやさしい価格帯
- 高級な反物や職人技の染めが手に入るチャンスもある
こうした魅力があるからこそ、少しの注意点を押さえるだけで、“安心でお得な着物選び”が叶います。
5-2. 着物との出会いをどうか楽しんで
着物は、洋服とはまた違う「一期一会(いちごいちえ)」のような出会いがあります。サイズや柄、状態など、同じものはほとんど存在しません。その一枚があなたの手元に届いたときのときめきは、きっと特別なものになるはず。
リユースやリサイクルで出会った着物には、時間を超えて誰かが大切に保管してきた歴史があり、その想いを引き継ぐという、なんとも温かな魅力もあるのです。
少しだけ慎重に、でも心は自由に。
そんな気持ちで、「未使用品」のリサイクル着物と向き合ってみてくださいね。
おわりに
「未使用品」のリサイクル着物は、初心者の方にとってまさに“はじめの一歩”にふさわしい選択肢です。
この記事が、あなたの着物デビューを後押しできたなら、こんなにうれしいことはありません。
無理なく、自分らしく、着物と歩む日々が、きっとあなたに新しい楽しみをもたらしてくれますように。
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