2025年06月03日
初めての着物デビュー!TPO別に選ぶ着物&着こなし&マナー講座

「最近、着物を着てみたいと思うけれど、どの場面でどんな着物を選んだらよいのか分からない」というお悩みは、多くの初心者の方が抱えられるものです。
このブログでは、結婚式・お茶会・カジュアルなお出かけなど、シーン別に最適な着物選びのポイントと美しい着こなしのコツ、さらに初心者でも気軽に実践できる着付けの基本や着崩れ対策まで、丁寧にご紹介いたします。
ぜひ、このガイドを参考にしていただき、自信を持って着物ライフを楽しんでください。
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目次
1.はじめに
1-1.着物の魅力とは?
1-2.TPOに合わせた着物選びの重要性
2. 着物の種類と格
2-1.礼装(フォーマル)とは?
2-2.準礼装(セミフォーマル)とは?
2-3.普段着(カジュアル)の特徴
3. シーン別の着物選び
3-1.結婚式・フォーマルな場での着物
3-2.お茶会・改まった集まりでの着物
3-3.カジュアルなお出かけに適した着物
3-4.季節ごとのおすすめコーディネート
4. 着物のマナー
4-1.帯や小物の合わせ方の基本
4-2.立ち居振る舞いのマナー
4-3.NGマナーと避けるべきポイント
5. 初心者におすすめの着物選びと着付け
5-1.初心者向けの着物と帯の選び方
5-2.自分でできる簡単な着付け方法
5-3.着崩れしにくい工夫
6. おわりに
6-1.着物を楽しむための心構え
6-2.自分らしい着物スタイルを見つける楽しさ
6-3.着物仲間を作る楽しさとその効用
1. はじめに
1-1.着物の魅力とは?
着物は、日本の伝統文化を感じさせる美しい衣装で、格式あるシーンから普段のおしゃれまで幅広く活躍してくれます。特に私たち40~60代の女性にとっては、身体のラインにわずらわされず、年齢を重ねたこそ似合う落ち着きと品格を演出してくれるのが何よりの魅力と言えるでしょう。
- 日本の四季を感じる柄や色彩
春夏秋冬の移ろいを表した柄は、季節ごとに着る楽しみを与えてくれます。桜や梅、紅葉など、自然の美しさをまとうことで、心豊かな時間を過ごせます。 - 体型や年齢を問わないデザイン
着物は身体の凹凸をほどよく隠しつつ、全体をすっきりと見せてくれる工夫が施されています。若いころのように体重計の数値に敏感になる必要なく、安心して選べるのも嬉しいですね。 - 特別な時間を演出する特別感
普段は洋服に慣れていても、一枚の着物を身にまとえば、自分自身が節目の瞬間を味わえるものです。お茶席やおもてなしの場で、凛とした立ち姿を保つことで、周囲からも一目置かれることでしょう。
最初は「着付けが難しそう」と感じるかもしれませんが、ポイントを押さえれば意外と気軽に楽しめます。この記事を読んで「あ、これなら私にもできそう」と思っていただければ幸いです。
1-2.TPOに合わせた着物選びの重要性
着物には「格(かく)」と呼ばれるランクづけがあり、フォーマルからカジュアルまで、着るシーンに応じてふさわしいものを選ぶことが大切です。洋服でも「ドレスコード」があるように、着物にも場に合ったルールがあります。
たとえば、結婚式では既婚女性は「黒留袖(くろとめそで)」、未婚女性は「振袖(ふりそで)」や「色留袖(いろとめそで)」など、格式高いものが求められます。一方で、普段のお出かけには「小紋(こもん)」や「紬(つむぎ)」といったカジュアルな着物が適しています。間違った着物を選んでしまうと、せっかくの会食や会合でもマナー違反と見なされる場合がありますので、基本を理解しておくことが大切です。
また、着物の色や柄にも意味やTPOが反映されています。黒留袖は既婚女性の第一礼装、振袖は未婚女性の第一礼装というように、慣例やしきたりに沿った装いを心がけることで、より場にふさわしい凛とした雰囲気を演出できます。
2. 着物の種類と格
2-1.礼装(フォーマル)とは?
礼装とは、結婚式や式典、成人式など、正式な場で着用する格式の高い着物を指します。ここでは代表的なものをいくつかご紹介します。
黒留袖(くろとめそで)

- 特徴:黒地に裾(すそ)に彩り豊かな模様が入り、背や裾などに家紋を五つあしらった既婚女性の第一礼装です。
- 着用シーン:結婚式(新郎新婦の母親・親族)、公的な式典など。
- 帯の選び方:金や銀糸を織り込んだ格調ある袋帯が基本です。
- ワンポイント:本来は既婚女性が着用しますが、近年は舞妓さんや裏千家の師範など、特別な事情で未婚女性が着ることもあります。ただし、未婚女性の場合は振袖を選ぶのが一般的です。
色留袖(いろとめそで)

- 特徴:黒以外の地色に裾模様が入り、家紋の数によって格が変わります。既婚・未婚を問わず着用できるので汎用性が高いのが魅力です。
- 着用シーン:結婚式・式典・パーティーなど、華やかさを保ちたい場におすすめ。
- 帯の選び方:やはり金銀の糸を織り込んだ袋帯を合わせると、より格式が高まります。
振袖(ふりそで)

- 特徴:袖が長く、華やかな柄が施された未婚女性の第一礼装です。
- 着用シーン:成人式、結婚式(ゲストとして)、卒業式(袴と組み合わせることも)。
- 帯の選び方:華やかな袋帯を用い、帯結びのバリエーションを豊富に楽しみたいですね。
- ワンポイント:未婚女性が着用するのが基本ですが、舞妓さんや日本舞踊の舞台衣装など、特定の演目では既婚女性が袖を短く仕立て直した「振袖」を着ることもあります。
訪問着(ほうもんぎ)

- 特徴:柄がつながっている絵羽模様が入った準礼装の着物で、既婚・未婚を問わず着用可能です。
- 着用シーン:結婚式のゲスト、フォーマルなお茶会、パーティーなど。
- 帯の選び方:基本的には袋帯を合わせ、華やかさをプラスしましょう。
2-2.準礼装(セミフォーマル)とは?
筑前ほど格式は高くないものの、改まった場面で着用できるのが準礼装です。ここでは代表的な着物を挙げます。
付け下げ(つけさげ)

- 特徴:訪問着に近いデザインですが、柄が控えめでシンプルなものが多いです。
- 着用シーン:お茶会、観劇、食事会、結婚式の二次会など、格式は少し控えめでもよい場面に適しています。
- 帯の選び方:袋帯やしゃれ袋帯(少しカジュアル寄りの袋帯)を合わせると、バランスが取れます。
色無地(いろむじ)

- 特徴:一色で染め上げられた無地の着物で、家紋が入ると格が上がります(一つ紋=略礼装、三つ紋=準礼装、五つ紋=礼装)。
- 着用シーン:お茶会、法事、入学式・卒業式など、控えめで品のある装いを求められる場に向いています。
- 帯の選び方:袋帯でも名古屋帯でもOKですが、よりフォーマルに見せたい場合は袋帯を選びます。
2-3.普段着(カジュアル)の特徴

普段のお出かけや趣味の集まりなど、カジュアルに楽しむ着物には以下のような種類があります。
小紋(こもん)
- 特徴:全体に同じような小柄が散りばめられたカジュアルな着物。色や柄で遊びやすく、個性を出しやすいのが魅力です。
- 着用シーン:ショッピング、食事会、観劇など。
- 帯の選び方:名古屋帯や半幅帯を合わせると、程よくカジュアルダウンできます。
紬(つむぎ)
- 特徴:手織りや機械織りの糸の風合いが楽しめる素材で、丈夫でシワになりにくいのが特徴。
- 着用シーン:旅行、街歩き、趣味のサークルなど、動きやすさを重視したい場面におすすめです。
- 帯の選び方:名古屋帯や半幅帯を合わせて、全体をすっきりまとめましょう。
浴衣(ゆかた)

- 特徴:裏地のない単衣仕立てで、夏に涼しく着られる軽装の着物です。
- 着用シーン:夏祭り、花火大会、温泉街の散策など、暑い季節のお出かけにぴったりです。
- 帯の選び方:半幅帯や兵児帯(へこおび)など、軽やかな結び方が楽しめます。
着物の種類とフォーマル度についてはこちらの記事もご覧ください。↓

【着物入門】初心者でもわかる 着物の種類とフォーマル度
結婚式やお茶会にはどんな着物が適しているのか、普段のお出かけには何を選べばよいのか。この記事では、初心者の方にもわかりやすく着物の種類と格について解説します。
3. シーン別の着物選び
3-1.結婚式・フォーマルな場での着物
結婚式や格式ある式典では、着物の格が特に重視されます。自分の立場や主催者の方針をしっかり把握し、ふさわしい着物を選びましょう。
親族・仲人として参列する場合

- 着物の種類:既婚女性なら「黒留袖」、未婚女性なら「色留袖」や「振袖」が基本です。
- ポイント:黒留袖は最も格式が高い装い。格の高い袋帯を締め、帯揚げ・帯締めなどの小物も金銀を使った華やかなものを選びます。
- ワンポイント:親族間の序列や結婚式の趣旨によっては、少し落ち着いた色留袖を選ぶこともあります。
友人・ゲストとして参列する場合
- 基本的な選び方:ゲストとして出席する場合は、「訪問着」「付け下げ」「色無地」が一般的です。
- 補足:小紋も上品な色合い・柄を選べば、格式を必要としない二次会やカジュアルウェディングにも使えます。ただし、事前に主催者側のドレスコードを確認するのがマナーです。
20代・未婚女性の場合
- 着物の種類:華やかな「振袖」が似合います。
- ポイント:明るい色調や大胆な柄の振袖を選び、袋帯は華やかに結びましょう。
- ワンポイント:年齢や状況に合わせて、袖丈を少し短く仕立て直す「振袖直し」を検討するのもよいでしょう。
3-2.お茶会・改まった集まりでの着物

お茶会や格式ある集まりでは、派手すぎず清楚で品のある装いが求められます。
お茶会での着物
- 着物の種類:落ち着いた「色無地」「付け下げ」「訪問着」が基本です。
- ポイント:シンプルで上品な柄を選び、帯や小物も抑えめにまとめると好印象です。
- ワンポイント:格式の高い茶会(初釜など)では、訪問着や一つ紋以上の色無地を選びましょう。紬も柄が控えめならOKですが、場の雰囲気に合わせて事前に確認すると安心です。
観劇・食事会・ホテルでの会食
- 基本的な選び方:お茶会と同様に「色無地」「付け下げ」「訪問着」が無難です。
- 補足:紬を選ぶ場合は、落ち着いた色合いかつしっかりした織りのもの。帯は名古屋帯でもよいですが、よりフォーマルに見せたいときは袋帯を合わせましょう。
3-3.カジュアルなお出かけに適した着物
プライベートでの気軽なお出かけには、動きやすさと心地よさを重視した着物が向いています。
街歩きやショッピング
- 着物の種類:カジュアルな「小紋」「紬」がおすすめです。
- ポイント:リラックス感のある柄や色合いを選び、名古屋帯や半幅帯で軽やかにアレンジしましょう。足元は歩きやすい低めの草履やバッグもカジュアルダウンのコツです。
旅行やカフェ巡り
- 着物の種類:丈夫でシワになりにくい「紬」や「木綿の着物」が適します。
- ポイント:動きやすいように裾丈を少し控えめにする、半幅帯で簡単に結ぶなどの工夫を。スニーカー対応の草履やバッグでおしゃれと快適さを両立させましょう。
3-4.季節ごとのおすすめコーディネート
着物を楽しむ上で、季節感を取り入れることは大切です。素材や柄、色づかいに季節を感じさせると、周囲からも「おしゃれだな」と一目置かれます。
春(3月~5月)
- おすすめの着物:桜や梅、花柄の小紋、淡いパステルカラーの訪問着
- ポイント:軽やかで優しいトーンを意識し、帯や帯揚げは淡いピンクやグリーン系でまとめると春らしさが引き立ちます。
夏(6月~8月)
- おすすめの着物:浴衣、絽(ろ)や紗(しゃ)の夏着物
- ポイント:涼しげな藍色や薄紫、朝顔や金魚など夏らしい柄を選びましょう。半幅帯や兵児帯で軽快に結ぶと、見た目にも涼しげです。
秋(9月~11月)
- おすすめの着物:紅葉柄や菊柄の小紋、深みのあるボルドーやグリーン系の訪問着
- ポイント:こっくりとした秋色を取り入れ、帯や帯揚げで金や茶系を合わせると季節感がいっそう増します。
冬(12月~2月)
- おすすめの着物:椿や梅柄の小紋、暖色系の紬
- ポイント:防寒対策として、羽織やストールをコーディネートに取り入れましょう。帯は濃紺や深い臙脂(えんじ)色でまとめると冬らしい上品さが出ます。
4. 着物のマナー
4-1.帯や小物の合わせ方の基本
着物の印象を大きく左右するのが、帯や小物の選び方です。TPOに合わせて組み合わせることで、全体の統一感と上品さがぐっと高まります。
帯の選び方
- 袋帯(ふくろおび):
礼装用の帯で、金糸や銀糸が織り込まれた華やかなものが多いです。結婚式や式典では最適な選択となります。 - 名古屋帯(なごやおび):
セミフォーマルからカジュアルまで幅広く使える帯です。お茶会や観劇など、格式はほどほどに抑えたい場面で重宝します。 - 半幅帯(はんはばおび):
カジュアル向けの帯で、結び方のバリエーションが豊富。小紋や浴衣に合わせると、軽やかで若々しい印象になります。
小物の組み合わせ
- 帯揚げ:フォーマルな場では光沢のある絹や絞りのものが基本ですが、柄物を少し入れて遊ぶのも素敵です。
- 帯締め(おびじめ):帯を固定する紐ですが、フォーマルな場では金糸・銀糸入りのものを選ぶと格が上がります。
- 草履(ぞうり)・バッグ:フォーマルでは華やかに金彩や刺繍が入ったもの、カジュアルではシンプルな鼻緒の草履や小さめの和装バッグを選びましょう。
4-2.立ち居振る舞いのマナー
着物姿を美しく見せるには、立ち方や歩き方、座り方にも気を配る必要があります。正しい所作を身につけることで、着崩れしにくくなるだけでなく、全体の雰囲気がより洗練されます。
立ち方・歩き方
- 立ち方:背筋をまっすぐ伸ばし、あごを少し引いて胸を張るようにすると、着物が美しく見えます。重心は少し後ろにかけると安定します。
- 歩き方:歩幅は小さく、内股気味にゆっくりと歩くと上品さが出ます。階段を上るときは裾を軽く持ち上げ、下りるときは裾を適度に引きずらないように優雅に降りましょう。
- ワンポイント:裾を持ち上げすぎると、不自然な印象になるだけでなく、着崩れの原因にもなります。振袖など裾が長いものは、手前側だけそっと持つようにしましょう。
- ワンポイント:裾を持ち上げすぎると、不自然な印象になるだけでなく、着崩れの原因にもなります。振袖など裾が長いものは、手前側だけそっと持つようにしましょう。
座り方
- 正座の場合:足の甲を重ねず、膝を揃えて座るのが基本です。お尻を後ろに引き過ぎず、背筋を伸ばすように心がけます。
- 椅子に座る場合:膝の向きを斜めにして浅めに腰掛け、背筋を伸ばします。裾が乱れないように、両足を揃えて床につけるようにすると美しく見えます。
お辞儀の仕方
- 軽い会釈:手を前で軽く添え、上半身をゆっくりと10~15度ほど前に傾けます。
- 深いお辞儀:背筋を伸ばしたまま、45度ほど前に傾けます。裾の乱れを防ぐために、腰から上だけを折りたたむイメージで行うと上品です。
4-3.NGマナーと避けるべきポイント
着物を着る際に、知らずにしてしまいがちなNGマナーがあります。以下のポイントを押さえて、美しい着姿を保ちましょう。
NGな着こなし
- TPOに合わない着物選び
フォーマルな場でカジュアルな小紋を着るなど、場にそぐわない組み合わせは避けましょう。事前に招待状のドレスコードを確認することが大切です。 - 半襟(はんえり)が汚れている
衿元は人の目に最も付きやすい部分です。半襟が汚れていると、全体の印象が台無しになってしまうので、常に清潔を保ってください。 - 裾が乱れている
裾が床に擦れて汚れたり、着崩れてしまうとだらしない印象になります。こまめに鏡でチェックし、必要に応じて裾を整えましょう。
NGな振る舞い
- 大股で歩く
着物の着姿には、歩幅を小さく内股気味で歩くのが基本です。大股で歩くと着物の美しさが損なわれるだけでなく、裾を踏んでしまうこともあります。 - 洋風の動作を無理にする
足を組む、肘をついて座るといった洋服仕草は避けるべきです。着物は裾や袖が広いため、無理に洋風の仕草をするとシルエットが崩れます。 - 袖を引っ張る
着物の袖は緩やかに垂れ下がるデザインが美しさの一要素です。無理に引っ張るとシルエットが崩れ、着物の流れが損なわれます。
5. 初心者におすすめの着物選びと着付け
5-1.初心者向けの着物と帯の選び方
まずは扱いやすく、着付けが比較的簡単なものを選ぶことが肝心です。特に40~60代の女性には、着心地とメンテナンス性を重視した素材がおすすめです。
初心者向けの着物
- 小紋(こもん):
カジュアルな柄の着物で、普段のお出かけにぴったりです。比較的価格帯も手頃で、着回しやすさが魅力。 - 紬(つむぎ):
手織りや機械織りの風合いが楽しめる素材で、丈夫でシワになりにくいのが特徴です。動きやすく、介護や旅行先でも安心して着られます。 - 洗える着物:
ポリエステル素材の着物は、自宅で洗濯できるため、お手入れがとても簡単です。長く着続けたい方には嬉しい選択でしょう。
初心者向けの帯
- 名古屋帯(なごやおび):
結びやすく、セミフォーマルからカジュアルまで幅広く使える万能帯です。硬さもほどよく、初心者でも扱いやすいでしょう。 - 半幅帯(はんはばおび):
帯結びのバリエーションが豊富で、初心者でもアレンジしやすいです。カジュアルシーンを楽しみたいときにおすすめです。
初心者が揃えるべき基本アイテム
- 長襦袢(ながじゅばん):着物の下に着るインナー。洗える素材を選べばお手入れが楽になります。
- 腰紐・伊達締め:着付けの際に必要な紐類。最初はゴムベルトタイプのものを使うと、締め具合の調整が楽です。
- 足袋(たび)・草履(ぞうり):初心者は、足袋は伸縮性のあるソフトタイプ、草履は低めのヒールで歩きやすいものを選ぶと安心です。
5-2.自分でできる簡単な着付け方法
初心者でも挑戦しやすい、基本的な着付け手順をご紹介します。最初は少し練習が必要ですが、一度コツをつかめば自宅で気軽に着ることができます。
着付けの基本手順
- 長襦袢を着る
半襟を左右対称に整え、腰紐でしっかり固定します。襟元がずれないように注意しましょう。 - 着物を羽織る
身丈を確認しながら、裏地が外側に出ないように体に巻きつけます。左右の裾を合わせ、前身頃のバランスを整えます。 - 腰紐を結ぶ
胸の下あたりで腰紐を結び、着物を体にぴったりとフィットさせます。ゆるみがあると着崩れの原因となるため、ほどよい強さで締めることが大切です。 - おはしょりを整える
余った布(おはしょり)は、左右均等に折りたたんでスッキリとまとめます。鏡で前後の長さを確認し、整えましょう。 - 伊達締めを巻く
胸元をしっかり押さえて安定させるために、伊達締めを巻きます。力加減は強すぎず、程よいフィット感で。 - 帯を結ぶ
初心者には「貝の口」や「リボン結び」が簡単でおすすめです。帯の柄や素材に合わせて結び方を変えると、より華やかな印象になります。
学び方としては、YouTubeの着付け動画や、書籍・着付け教室を活用すると理解が深まります。特に対面でプロに習うと、細かなコツや姿勢のポイントを直接指導してもらえるので、最初のうちはスクールに通うのも良いでしょう。
5-3.着崩れしにくい工夫
長時間着物を着ていても、美しいシルエットを保つためには、着崩れ対策が欠かせません。いくつかのポイントを押さえておけば、安心して一日を過ごせます。
着崩れ防止のポイント
- 補正をしっかり行う
タオルや補正パッドを使って体の凹凸を整えると、着物が身体にぴったりフィットし、動いてもずれにくくなります。特に胸元や腰まわりは念入りに補正しましょう。 - 腰紐の締め方に注意する
腰紐がゆるいと着物が下がってきてしまいます。ほどよい強さで結び、動いてもほどけないように結び目をきちんと固定してください。 - 動き方に気を配る
大股で歩かず、階段の昇降時には裾を軽く持ち上げるなど、着物に優しい動きを心がけましょう。無理に動くと着崩れの原因になります。
6. おわりに
6-1.着物を楽しむための心構え
着物を着ることは、特別なイベントだけでなく、日常の中に取り入れても素敵な文化的体験となります。最初は慣れないこともありますが、焦らずひとつずつ学んでいけば、自然と着こなせるようになります。
- 完璧を求めすぎない
初めての着付けや立ち振る舞いでは、うまくいかないこともあります。しかし、失敗を恐れず挑戦することで、次第に自信がついてきます。 - シンプルなものから始める
まずは扱いやすい小紋や紬から挑戦し、徐々に格のある着物へとステップアップしていくと、着物への苦手意識が薄れます。 - 好きな柄や色を選ぶ
心が躍る柄や色を選ぶことで、「今日はこの着物を着てどこへ行こうかしら」というワクワク感が生まれます。おしゃれの楽しみを見つけましょう。
着物は、着る人の個性を引き立て、特別な時間を演出してくれる素晴らしいアイテムです。ぜひ、自分らしい着物スタイルを見つけてくださいませ。
6-2.自分らしい着物スタイルを見つける楽しさ
着物には、格式やしきたりがある一方で、自由なアレンジも楽しめます。最も大切なのは、着ている自分自身が心地よいと感じることです。
- 帯や小物で個性を出す
シンプルな着物でも、帯締めや帯揚げ、帯留めなどの小物でさりげなく遊び心をプラスできます。自分だけの組み合わせを模索してみましょう。 - カジュアルな着物で街歩きを楽しむ
普段のお出かけに着物を取り入れてみると、新しい発見があります。カフェ巡りや散策が、いつもと違った心地よい時間となります。 - アンティークやリサイクル着物を活用する
リーズナブルに楽しめるだけでなく、レトロな雰囲気や一点ものの魅力を味わえます。自分だけの一枚を見つける楽しさも格別です。
着物は、着るたびに新しい発見があります。ぜひ少しずつ自信をつけながら、おしゃれの幅を広げていってくださいね。
6-3.着物仲間を作る楽しさとその効用
着物をもっと楽しむためには、同じ趣味を持つ仲間と交流することが大きなポイントです。情報交換や刺激を受けることで、着物ライフがいっそう豊かになります。
着物仲間を作る方法
- 着物イベントや講習会に参加する
地域で開催される着物イベントや着付け教室に足を運ぶと、自然と着物好きの方々と出会えます。実際に手を動かしながら学べる講習会は特におすすめです。 - SNSで情報を発信・交流する
InstagramやX(旧Twitter)で「#着物コーデ」「#着物好きさんと繋がりたい」などのハッシュタグを活用すると、共通の趣味を持つ方々とつながりやすくなります。 - 着物カフェやサークルに参加する
各地に存在する着物愛好家の集まりやカフェでは、お茶を飲みながら着物談義を楽しめます。リラックスした雰囲気で、新しい着物仲間が見つかるでしょう。
着物仲間がいることの効用
- 情報交換ができる
コーディネートのアイデアやお得な購入情報、お手入れ方法などを気軽に共有できるので、とても心強いです。 - モチベーションが上がる
仲間と一緒にお出かけしたり、撮影会を開いたりすることで、自然と着物を着る機会が増え、着付けの腕も上達します。 - 新しい楽しみ方を発見できる
他の方の着こなしを参考にしたり、思いがけない組み合わせを学んだりすることで、自分のスタイルに新しいエッセンスを加えられます。
一人でも楽しめる着物の世界ですが、仲間ができることでさらに世界が広がります。ぜひ、同じ趣味を持つ方々と交流しながら、着物を楽しんでみてください。
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