紫根染
岩手山の麓。この地域の植物が育んだ伝統工芸、紫根染（しこんぞめ）は、深みのある紫と、繊細なしぼり染めが特徴です。紫根染のルーツは鎌倉時代以前にさかのぼるとも言われ、土地を治めた南部藩に手厚く保護されました。

紫色
紫色を生み出すのは、植物のムラサキ。かつて岩手山麓さんろくに多く自生していましたが、今は絶滅の恐れがあるため、ふもとの人たちが大切に守っています。

紫根染ができるまで
み出すのは、植物のムラサキ。かつて岩手山麓さんろくに多く自生していましたが、今は絶滅の恐れがあるため、ふもとの人たちが大切に守っています。染料となるムラサキの根っこをついて砕き、高温のお湯を注いで色素を取り出します。この染液に布を浸し、色を吸わせる作業を繰り返すこと１２回。少しずつ、濃い紫に染め上げていきます。細かな絞り模様も、絞り手と呼ばれる女性たちがすべて手作業で行っています。

絞り小紋は、その上品な雰囲気と、カジュアルながらも奥行きのあるデザインが魅力の着物の一つです。

天然染料で染めた絹は、その美しい色合い、肌へのやさしさ、環境への配慮、伝統と文化の継承、そして高い品質など、多くの魅力を持っています。こちらは、規則柄タイプですので、不規則柄や大柄の帯を合わせてみてはいかがでしょうか。染めの帯もいいですが、織りの帯がおすすめです。繊細な手仕事で作られた一点ものの絞り小紋です。この機会に、ぜひ一度手にとって、その魅力をじっくりとご堪能ください。
保存臭がややございます。